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2022/10/20

浜松市長選に自民党が総務省官僚擁立へ 前回県知事選で川勝知事の対抗馬で調整も断念

■自民党が浜松市出身で総務省課長の中野祐介氏に一本化

任期満了に伴う来春の浜松市長選で、自民党と市の経済界の一部が独自候補を擁立する方向で最終調整に入っていることが分かった。候補となっているのは、浜松市出身で総務省課長の中野祐介氏(52)。北海道副知事などを歴任し、現在は総務省課長を務めている。本人も出馬に前向きだという。

 

自民党静岡県連の関係者によると、自民党は浜松市長選への独自候補擁立を目指し、今年6月に組織を設置した。地元選出の県議らが候補に挙がる中、最終的に一本化したのが中野氏だった。

 

浜松市出身の中野氏は浜松北高卒業後、東京大学へ進学。1994年に現在の総務省にあたる自治省に入り、地方創生担当大臣秘書官や北海道副知事などを歴任した。現在は総務省の都道府県税課長を務めている。

 

最終的に独自候補を中野氏に絞り込んだ理由について、自民党県連の関係者は「浜松のことを良く知っているし、国とのパイプもある。知識と経験も豊富で市長のふさわしい人材だと思っている。本人も意欲を持っている」と語った。

 

■2021年の静岡県知事選で自民党が中野氏の擁立画策も断念

中野氏の選挙出馬の動きは今回が初めてではない。2021年の静岡県知事選挙で、自民党は現職・川勝平太知事への対抗馬として調整を進めていた。当時の自民党静岡県連幹事長は、北海道の副知事だった中野氏を訪ねている。

 

中野氏は都内で、自民党静岡県連会長や自民党幹部とも会談した。だが、自民党静岡県連関係者によると、新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかからず、中野氏は対応に追われていた北海道副知事の職を辞して静岡県知事選に出馬する決断に踏み切れなかったことなどから、自民党は中野氏の擁立を断念した。

 

自民党は急きょ、静岡選挙区選出の参議院議員だった岩井茂樹氏(現:東伊豆町長)に出馬を要請した。調整に難航したが、岩井氏は立候補を表明。ただ、出馬会見を開いたのは知事選投票日まで1か月余り。準備不足が響き、川勝知事に大敗した。

 

現在、浜松市長の鈴木康友氏の任期は来年4月30日に満了を迎える。今のところ、再選を目指すかどうかを明言していない。前回2019年の市長選では、市議会最大会派・自民党浜松の市議を破って4期目の当選を果たしている。

 

(SHIZUOKA Life編集部)

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