2022/11/26
気になる冬のボーナス予想 静岡県内企業は従業員30人以上と未満で明暗
■1人当たり38万2000円と試算 新型コロナ前の水準に戻らず…
民間のシンクタンク・静岡経済研究所が、冬のボーナス支給額の試算を発表した。県内にある民間企業の1人当たりの支給額は38万2000円。昨年より2.4%増えたが、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年の水準には届かない見込みとしている。
静岡経済研究所は、民間企業の冬のボーナス支給額を38万2000円と試算した。昨年より8800円増加して伸び率は2.4%と、昨年のプラス3.5%より低い伸び率となった。2020年のマイナス9.2%が響き、39万2600円だった新型コロナ感染拡大前の2019年の水準まで戻っていない。
企業の規模別にみると、従業員30人以上は従業員1人当たり44万9000円と昨年より3.1%伸びた。一方、30人未満は0.6%の増加にとどまり27万500円と差が開いた。静岡経済研究所は、この試算について次のように分析している。
「従業員30人以上の企業は業績が堅調なことに加え、物価上昇による賃上げ気運の高まりもある。29人以下の企業では内需型の企業が多く、厳しい収益環境が続いている」
ボーナスを支給する対象者は約127万6000人で、昨年より約3万1000人増えると予想。1人当たりの金額と支給対象者の増加により、県内民間企業の総支給額は227億円増の4873億円としている。
この調査は、ボーナスが支給されない労働者は対象から外れている。名目賃金指数や消費者物価指数、1社あたりの経常利益や春季賃上げ額など、ボーナス支給額と相関が高いと考えられる統計指標を参考に算出。実際の主要企業平均支給額とは異なる。
(SHIZUOKA Life編集部)