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2022/12/04

なぜ「みかんの日」は11/3と12/3の年2回? 静岡県は「普通のみかん」収穫量日本一

温州みかんの収穫量は日本一の静岡県

■11/3と12/3は「みかんの日」 「いいみっかん」の語呂合わせ

12月3日は農林水産省などが「みかんの日」に制定している。静岡県は、みかんの生産地として有名。昨年の収穫量は全国3位と前年から順位を1つ落としたが、「普通のみかん」の収穫量は日本一を誇る。

 

日本には、「みかんの日」が年に2回ある。11月3日と12月3日。みかんは漢字で「蜜柑」と記し、かつては「みっかん」と呼ばれていた。そこで、農林水産省と全国果実生産出荷安定協議会は「いいみっか(3日)ん」の語呂合わせで、みかんの日を制定した。

 

静岡県は、みかんの産地として知られている。昨年の収穫量は9万9700トンで、和歌山県と愛媛県に次ぐ3位だった。おととしの2位から順位を1つ下げている。それでも、収穫量全体の13%を占め、上位3つの県で50%となっている。

 

収穫量では全国3位の静岡県だが、「普通のみかん」では日本一を誇る。みかんは収穫の時期によって種類が異なる。9月頃から出回るシーズン最初のみかんは「極早生温州」と呼ばれ、「早生温州」、「(普通)温州」、「晩生温州」の順で出荷時期は遅くなる。

 

■一般的なみかん「温州」の収穫量は静岡県が日本一

12月に出荷される「温州」が一般的なみかんで、静岡県は日本で最も収穫量が多い。昨年の温州みかんの収穫量は7万トンで、2位の和歌山県を約1万3000トン上回っている。ただ、和歌山県や愛媛県は早生温州の収穫が多いため、全体の順位では逆転されている。

 

JA静岡経済連柑橘委員会によると、静岡県では奈良時代以前、伊豆地域で自生していた橘を料理の薬味として使用していた。その後、中国から柚子やダイダイなどが日本に入ってきた。

 

みかんが日本に広まったのは江戸時代。中国から熊本県に「小みかん(紀州みかん)」が伝わったという。同じ頃に静岡県でも栽培が始まり、静岡市の駿府城内には徳川家康お手植えと伝えられている小みかんの木が残っている。

 

温州みかんは江戸時代に九州で偶然生まれ、静岡県には江戸中期に藤枝市の岡部町に初めて植えられたと言われている。静岡県で発見された品種には「青島温州」や「寿太郎温州」がある。

 

■県内全域で栽培「青島温州」、沼津オリジナル「寿太郎温州」

「青島温州」は1950年前後に静岡市で見つかった。糖度が高く、風味が良い。青島温州は県内全域で栽培され、温州みかん栽培面積の半分以上を占めている。

 

「寿太郎温州」は1975年ごろ、沼津市の西浦で発見された。沼津地域のオリジナル品種で、栽培面積は年々増えている。味が濃厚で、青島温州以上に糖度が高いのが特徴だ。

 

静岡県のみかんは普通温州が中心だが、極早生や早生も栽培している。また、ハウス栽培も進んでいる。冬の主役とも言えるみかんは今、夏から翌春にかけて年間を通じて味わえる。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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