2022/12/16
静岡市に“令和のタイガーマスク” 匿名で50万円寄付 今年2度目、5年間で135万円
■現金50万円が入った封筒に「子ども食堂のために役立てて」
静岡市は15日、匿名の男性から50万円の寄付があったと発表した。子ども食堂への活用を望んでいるという。同様の寄付は今年2度目で、ここ5年間で7度目。総額135万円に上っている。
静岡市によると、今月12日に静岡市役所の総合案内所へ、現金50万円が入った封筒を持参した男性が現れた。男性は名前を名乗らず、封筒の中には「子ども食堂のために役立てて下さい」と記載されていた。
匿名の男性からの寄付は今年2度目で、4月14日に現金20万円を手渡している。さらに、同様の寄付は2018年から5年連続となり、総額は135万円に上る。
静岡市は「このご厚意に感謝申し上げるとともに、ご意向に沿って寄付してくださったお金を、子ども食堂関連事業に活用させていただく予定です」とコメントしている。
静岡市は、子ども食堂を「子どもが1人でも安心して利用できる居場所」と位置づけている。子ども食堂は昨年12月時点で、葵区に9カ所、駿河区に6カ所、清水区に10カ所ある。小、中学生を中心に、幼児や高校生も対象にしている場所もあり、無料または100円ほどで食事を提供している。保護者も数百円で利用できる。
■2010年~2011年に「タイガーマスク運動」 全国で寄付相次ぐ
匿名の寄付で有名なのは「タイガーマスク運動」。2010年12月25日に、プロレス漫画「タイガーマスク」の主人公・伊達直人を名乗る30代の男性が、群馬県の児童相談所にランドセル10個を寄付した。
翌月1日には、神奈川県の児童相談所に伊達直人を名乗る人物からランドセルが寄付された。その後、複数存在するとみられる伊達直人名義の寄付が全国各地の児童相談所で続き、タイガーマスク運動として広がっていった。ランドセルのほかに、筆記用具、商品券、おもちゃなども寄付され、贈り先はほとんどが児童福祉関連施設だった。
タイガーマスクは、伊達直人が素性を明かさず、ファイトマネーを孤児院に寄付するストーリー。静岡市に“令和のタイガーマスク”が現れた。
(SHIZUOKA Life編集部)