2022/12/29
阪神・岩崎優投手の「いい話」 12月29日は特別な日 静岡県出身プロ5人が野球教室
■静岡県人会の野球教室 阪神、DeNA、中日から5人の投手
静岡県出身のプロ野球選手が子どもたちと交流する「静岡県人会の野球教室」が29日、静岡市の草薙球場で開催された。阪神の岩崎優投手をはじめ、阪神、中日、DeNAから5人の選手が参加。毎年欠かさず参加している岩崎投手は、この野球教室に責任感と使命感を持って臨んでいる。
今年で6回目となった「静岡県人会の野球教室」には、阪神から岩崎投手と高橋遥人投手、DeNAからは池谷蒼大投手と高田琢登投手、中日の鈴木博志投手と計5人が参加。小学6年生を中心にした県内に住む野球少年、少女120人と約2時間過ごした。
野球教室では、内野手守備、外野守備、打撃など5つのグループに分かれて、各投手が子どもたちに指導した。内野守備を担当した岩崎投手は、しっかりグラブを開いてゴロを捕りにいくことや、ショートバウンドは体の前でタイミングを合わせて捕ることなど、見本を示しながらポイントを説明した。
外野守備を担当した鈴木投手は、送球について子どもたちにアドバイス。前に動いた勢いを使ってステップして送球する動きや、捕球の前に送球をノーバウンドとワンバウンド、どちらにするか決める大切さを伝えた。
■阪神・岩崎投手のキャッチボールに他の投手も驚き
野球教室の後は、プロのキャッチボールが披露された。岩崎投手の伸びのある球には、他の選手も興味津々。球を受けた鈴木投手は「手元で伸びてきます」と驚き、若手の池谷投手や高田投手も「すごい」、「回転数が多い」と思わず声を漏らした。
野球教室は今回が6回目で、岩崎投手は毎回参加している。昨年の東京五輪で日本代表の金メダル獲得に貢献するなど、球界を代表する投手になっても、生まれ育った静岡県への愛着や感謝は変わっていない。
感情を表に出すタイプではないが、責任感と使命感を胸に地元の子どもたちに野球を教えている。イベントでは司会者から、こんなエピソードが明かされた。
■阪神・岩崎投手は毎年参加 後輩に「12月29日は空けておいて」
「池谷投手と高田投手は今回がイベント初参加でした。その2人に岩崎さんはイベントが始まる前、12月29日だけは毎年、静岡の子どもたちのために予定を空けてほしいと伝えていました」
岩崎投手は6年前から、12月29日を「静岡県人会の野球教室の日」に決めているという。
「限られた時間ですが、子どもたちの記憶に残る時間にしようと意識しました。静岡が野球で盛り上がってほしい気持ちを持っています」。
サッカーが盛んな静岡県。さらに、岩崎投手は元日本代表の内田篤人さんらが卒業したサッカーの名門・清水東高校出身。静岡には野球もある。自身がプレーする姿や地元の子どもたちとの交流で、静岡県の野球界に貢献しようとしている。
(鈴木 梨沙/Risa Suzuki)