2023/01/03
阪神の中継ぎエースは“足長おじさん” 台風被害受けた静岡市の子どもたちにおもちゃ寄贈
■登板数×2万円分のおもちゃ寄贈 能見篤史氏から引き継いだ活動
地元の子どもたちを自らの姿で元気づける。静岡市清水区出身の阪神・岩崎優投手が、昨年の台風15号で被害を受けた清水区のこども園などに、おもちゃを寄贈する。シーズンの登板数に応じた金額相当を贈るため、今回は114万円分のおもちゃが贈られる。自身がマウンドに立つほど、子どもたちのサポートにつながっている。
清水東高校出身の岩崎投手は、2021年シーズンから登板数に応じた金額相当のおもちゃを寄贈している。2020年まで阪神のチームメートで、今シーズン限りで引退した元オリックスの左腕・能見篤史さんから引き継いだ社会貢献活動だ。
活動では、登板1試合当たり2万円分のおもちゃを贈っている。岩崎投手は今シーズンも阪神で勝利の方程式を担い、リーグ5位タイの57試合に登板。寄贈する金額は、114万円分に上った。
おもちゃの贈り先は阪神の本拠地・甲子園球場がある兵庫県西宮市と、岩崎投手の地元・静岡市。昨年12月に西宮市で寄贈式が行われ、今年1月に静岡市への寄贈が決まっている。今回は岩崎投手の意向で、昨年9月に台風15号で浸水被害を受けた清水区の保育園やこども園など25園が選ばれた。
岩崎投手は2021年の東京五輪で、日本代表の一員として金メダル獲得に貢献した。今や日本球界を代表する投手となったが、地元・静岡への愛着は変わっていない。
■昨年末には地元・静岡市で野球教室 1回目から唯一の皆勤賞
昨年12月29日には、静岡市で毎年開催されている静岡県人会の野球教室に参加。第1回から6回目の今回まで唯一、欠かさずに出席している。ともに参加した後輩選手には「毎年12月29日は静岡の子どもたちのために予定を空けておいてほしい」とお願いした。
今オフは国内FA(フリーエージェント)権を行使して、阪神残留を決めた。プロ9年間で一度も経験していないリーグ優勝に向け、年明けからは静岡市で後輩投手らと自主トレ。中継ぎで起用する意向を示している岡田彰布新監督のもと、「ポジションは与えられるものではなく、自分で勝ち取らなければいけません」と意気込んでいる。
今シーズンは57試合で26セーブを挙げ、防御率1.96と好成績を残した。チームを優勝に導く投球ができれば、自然と登板数は増える。岩崎投手の活躍は阪神ファンを喜ばせるだけでなく、地元の子どもたちの支援にもつながる。
(SHIZUOKA Life編集部)