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2023/02/16

褒める=認める、叱る=指摘する 尾木ママが伝授 子育てが上手くいく魔法の言葉

磐田市で講演した尾木ママの愛称で親しまれる尾木直樹さん

■尾木直樹さんが磐田市で講演 褒める時は「他人と比べない」

育児中に必ずと言っても良いほど直面する悩みに、子どもの褒め方と叱り方がある。尾木ママの愛称で親しまれる教育評論家の尾木直樹さんが、磐田市で子育てをテーマに講演。子どもの褒め方と叱り方のポイント、さらには“魔法の言葉”も伝えた。

 

磐田市で開催された講演会は、尾木ママのアドバイスを求める人たちで会場が埋まった。テーマは「尾木ママ流 共感子育て 子どもが伸びるチカラ」。子どもの成長に不可欠な「共感」をキーワードに、尾木さんは子育ての悩みを解決するヒントを示した。

 

講演の中では、子どもの褒め方と叱り方についても掘り下げられた。まず、子どもを褒める時は「他人と比べないこと」が大切になるという。褒めることは認めることを意味し、子どもが今できていることを見つけて褒める重要性を説いた。

 

例えば、毎朝遅刻して朝礼中に教室へ入ってくる児童・生徒には、「自分ならチャイムがなるまで廊下で待ってしまう。早く教室に入ろうとしてすごいね」と声をかける。「何で遅刻するんだ」と怒鳴るのは逆効果。今できていることを褒めると、子どもたちは自ら次のステップへ進もうとする。尾木さんは「よくばったら駄目です」と話す。

尾木さんは子どもの褒め方と叱り方を熱弁

■叱る時に魔法の言葉 「大丈夫?それは大変だったね」

一方、叱ることは説明することが目的だという。そして、説明する上で大切なのは「共感」だ。尾木さんは子どもを叱る時に、大人に使ってほしい魔法の言葉を講演会の参加者に伝えた。

 

「大丈夫?それは大変だったね」

 

叱る時は、相手の言葉に耳を傾けて共感することが前提となる。この一言で、子どもは安心して大人の言葉を受け入れる。

 

話を「きく」という言葉には、「聞く」、「聴く」、「訊く」と3つの漢字があるが、叱る時に求められるのは「聴く」。耳で聞くだけではなく、子どもの話を心で受け止める。尾木さんは「いきなり怒鳴ってはいけません。子どもの弁解や言い訳を聴いてから、『それは大変だったね』と相槌を打ちます」とアドバイスする。

 

共感された子どもは、自分の非を認めて反省しやすくなる。これは親子だけではなく、会社での上司と部下の関係でも同じだという。相手の話を聴かずに叱っても、問題解決にはつながらない。

 

(鈴木 梨沙/Risa Suzuki

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