2023/03/07
「ひき逃げ」は逃げられない 静岡県は検挙率96% 24時間以内で7割“解決”
■死亡ひき逃げ事件の検挙率 11年連続で100%
静岡県警のまとめによると、県内で昨年起きたひき逃げ事件は前年から7件増えて96件だった。そのうち、検挙したのは94件で、検挙率は95.9%に上った。前年からは0.8ポイント下がったものの、過去10年間で2番目の数字となっている。
さらに、24時間以内で検挙したのは全体の69.4%と、7割近くが“スピード解決”となっている。1年間で4件発生した死亡ひき逃げ事件は全て検挙し、11年連続で検挙率100%。10件の重傷ひき逃げ事件も検挙率100%だった。
県内でひき逃げ事件を起こした容疑者の年代は20代が17人と最も多かった。20代と30代が、いずれも15人で続いている。
逃げた動機については「事故の認識を否認・半信半疑」が32人で最多。次いで「事故を起こしたことが怖くなった」の15人、「大したことがないと思った」の12人となっている。「飲酒運転だった」と答えたのは9人で、「無免許運転だった」は5人いた。
■全国の検挙率71.7% 防犯カメラとドラレコで向上
法務省による犯罪白書によると、全国では昨年、6922件のひき逃げ事件が発生している。前年より92件増えた。全体の検挙率は71.7%で、死亡ひき逃げ事件に限れば98.9%まで上がる。ここ最近は90%を超える高い水準で推移している。
ひき逃げ事件の検挙率は2004年、25.9%と今より大幅に低かった。そこから上昇し、現在は7割を超えている。背景にあるのは防犯カメラとドライブレコーダーの普及。事故を起こした車両や逃げた方向の特定を割り出す上で、重要な役割を担っている。
車を運転する際、事故を起こさないように気を付けることが大前提だが、万が一、人をひいた時は救護義務が生じる。「逃げ切れる」という甘い考えは一生の後悔となる。
(SHIZUOKA Life編集部)