生活に新しい一色
一歩踏み出す生き方
静岡のニュース・情報サイト

検索

情報募集

menu

2023/05/29

細野豪志氏が自民党支部長へ かつての”天敵”に感謝するワケ 吉川赳氏パパ活疑惑で空席

自民党県連大会に初めて出席した細野氏

■衆院静岡5区支部長 静岡県連が細野氏を党本部に上申

自民党静岡県連は5月29日、総務会を開いた。空席となっている衆院静岡5区の支部長について、細野豪志衆議院議員を選任して党本部に上申する方針を決めた。

 

細野氏は29日、静岡市内で開かれた自民党県連大会に初めて出席した。県連大会では県連会長の城内実衆議員議員が静岡5区に触れ「細野議員には5区支部長に就任していただく予定です」と細野氏を紹介した。

 

三島市や御殿場市などを選挙区とする衆院静岡5区は、自民党の支部長は約1年間、空席が続いている。支部長を務めていた吉川赳氏が18歳の女性に飲酒を勧めたり、金銭を渡したりしたと週刊誌で報じられ、自民党を離職したためだ。吉川氏は週刊誌の内容を否定しているが、党に迷惑をかけたことを離職の理由としている。

 

吉川氏は自身のブログで「一緒に食事をした女性が飲酒不可能な年齢とは知らなかったこと」、「金銭を渡したのは女性が吉川氏と一緒に過ごすことを希望し、クラブの仕事を休んだ分の日給を補填する目的だったこと」などを説明している。

静岡市内で開かれた自民党県連大会

■2021年衆院選は無所属で出馬 自民公認の吉川氏に圧勝

衆院静岡5区をめぐっては、細野氏が2003年から直近の2021年まで当選している。細野氏と吉川氏は2012年から計4度対決して、いずれも細野氏が圧勝。2021年は細野氏が無所属で出馬し、自民党公認候補の吉川氏を破った。吉川氏は比例で復活当選している。

 

細野氏は2021年11月に党本部から入党を認められている。ただ、元々は民主党の議員で、党三役や環境大臣などの要職を歴任してきた細野氏に対し、静岡5区の党員や静岡県連の議員らからは支部長就任に反対する声が小さくなかった。

 

県連大会を控えた今月中旬から下旬にかけては、静岡5区の各支部で細野氏の支部長就任について協議され、全ての支部で就任が了承された。ただ、細野氏への“アレルギー”が完全に消えたわけではない。県東部を選挙区とする地方議員の1人は、こう話す。

 

「長年にわたって細野さんに勝つために自民党の選挙を支えてきた地元の方にとっては、支部長が空席になっているから細野さんを就任させるというのは納得がいかない部分があります。しかも、かつては民主党の顔だった議員ですから」

 

■アンチ細野氏は大幅減 支部長就任に「感謝すべきの声」も

一方、細野氏の支部長就任に反対する人は大幅に減ったという。中には、「細野さんに感謝すべき」と話す人もいる。

 

「このままでは次の衆院選で自民党の候補を立てられません。細野さんは事実上の支部長争いと言われた2021年の選挙に、無所属で戦って結果を残しました。吉川さんの問題で自民党に強い逆風が吹く静岡5区で、細野さん以外に支部長に名乗りを上げる人はいません。細野さんに感謝すべきと口にしている人は少なくないです」

 

29日午後に開かれた自民党の総務会で、県連は静岡5区支部長に細野氏を選任するよう党本部に上申する方針を決めた。これにより、次期衆院選では細野氏が自民党公認候補として出馬することが確実となった。

 

SHIZUOKA Life編集部)

関連記事