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2023/07/10

静岡県でも“旋風”は起こるのか 日本維新の会が42歳の1児の母を新支部長に選任

日本維新の会静岡県支部が入る建物

■衆院静岡3区の支部長発表 静岡選挙区で2人目

今年の秋にも、とささやかれる衆議院の解散総選挙。選挙がいつ行われるのかは岸田文雄首相次第だが、与野党とも選挙を見据えて準備を加速させる夏になることは間違いない。中でも積極的な動きを見せるのが、次の衆議院選挙で「野党第一党」を狙う日本維新の会。それは静岡県においても例外ではない。

 

6月28日、日本維新の会は衆院静岡3区の支部長に釜下由佳子氏(42)を選任したと発表した。支部長とは、次の衆議院選挙の候補者である。釜下氏は1歳4か月の娘を育てる子育て世代として、子育て支援に力を入れたいとしている。

 

その静岡3区には2人の現職がいる。立憲民主党の小山展弘氏(47・衆院静岡3区)と自民党の宮澤博行氏(48・比例東海ブロック)。釜下氏が出馬すれば、この選挙区で長年にわたってしのぎを削ってきた2人の争いに加わることになる。すなわち、自民と立憲の争いに維新が割って入るかが問われる選挙区である。

 

■次期衆院選で目指す野党第一党 静岡での動きもじわり

維新は「全国の自治体の首長と地方議員で600人以上」を目標に掲げた4月の統一地方選で、非改選を含めて議席を774まで伸ばす躍進を見せた。奈良県知事選挙では、お膝元の大阪以外で初めて維新公認の知事が誕生した。

 

衆議院和歌山1区の補欠選挙では、自民党の元職を破り、党として初めて和歌山県の小選挙区の議席を獲得した。統一地方選の結果を受けて、維新の馬場伸幸代表は次期衆院選で「野党第一党」を目指すことを公言。「全選挙区で候補者を立てることを目標」に、維新は急ピッチで候補者の擁立作業を進めていて、これまでに91人の擁立を発表している。

 

全国政党化に向けて徐々に大阪以外でも支持を広げている維新だが、関西から地理的に離れている静岡において、本格的な基盤整備はまだまだこれからと言えそうだ。維新の公式ホームページによると、県内の所属議員は5人となっている。

 

そのうち2人は衆議院小選挙区の支部長で、実際にはまだ議員ではない。残る3人は三島市・伊東市・函南町の地方議員。国政選挙を見ると、前回2021年の衆院選で静岡1区、4区、6区にそれぞれ公認候補を擁立したものの、いずれの小選挙区でも自民党候補に敗れ、維新の候補は最も得票が少ない結果となった。

 

ただ、報道各社による直近の世論調査では次期衆院選の比例候補の投票先として、維新が野党第一党の立憲を上回る結果も出ている。有権者の選択肢として優先順位が高くなっていることは間違いない。今後さらに候補者擁立が加速すれば、比例復活の受け皿が広がることと相まって党勢の拡大が一気に進む可能性もある。次期衆院選で、“維新旋風”は静岡にどこまで近づくだろうか。

 

SHIZUOKA Life編集)

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