2023/07/23
静清バイパス死亡事故 交通規制解除は8月半ば 落下した橋げたの撤去作業開始
■清水区尾羽で工事中に橋げた落下 2人死亡、6人けが
静岡市清水区の国道1号静清バイパスで作業員が死亡する事故が発生して2週間以上が経った。国道交通省静岡国道事務所は22日、落下した橋げたの撤去作業を開始した。現在も続いている通行規制は8月半ばころに解除される見込みとしている。
7月6日、静岡市清水区尾羽の国道1号静清バイパスの工事現場で橋げたが落下し、2人が死亡、6人がけがをする事故が起きた。架設中だった橋げたは長さ63メートル、幅2.5メートル、重さ140トン。降下作業をしていたところ、9メートルの高さから国道1号バイパスの歩道上に落ちたという。
事故原因を解明する警察の現場検証は続いているが、国土交通省静岡国道事務所は警察と調整し、橋げたの搬出作業を開始した。作業では、落下した橋げたを8つのブロックに分割してトレーラーで運び出す。その後、路面を補修する。
事故によって上り1車線を利用した対面通行が続いている交通規制は、8月中旬に解除される見込みとなっている。国道1号バイパスは静岡県民にとっての主要道路で、通勤時間帯を中心に渋滞が恒常化している。静岡国道事務所は「周辺地域及び道路利用者の皆さまには、多大なご迷惑をおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます」とコメントしている。
■事故調査委員会立ち上げ 11日には初の会合と現地視察
静岡国道事務所は事故調査委員会を立ち上げ、11日には初めての会合を開いた。事故調査委員会は工学の専門家で構成され、会合前には現地を視察した。会合は非公開だったが、事故の原因究明に向けて工事の手順や使用した機材などの情報を集めたという。
最優先される事故の原因究明と再発防止策には時間を要するとみられるが、橋げたの撤去と交通規制の解除には見通しが立った。
(SHIZUOKA Life編集部)