生活に新しい一色
一歩踏み出す生き方
静岡のニュース・情報サイト

検索

情報募集

menu

2023/07/24

夏の甲子園切符かけた高校野球 ベスト8激突 静岡大会は波乱なく7校がシード 

準々決勝2試合が組まれている静岡市の清水庵原球場

■シード校唯一の敗退は静岡高校 初戦で常葉大橘に敗戦

甲子園切符をかけた全国高校野球選手権記念静岡大会は25日、準々決勝が行われる。ベスト8のうち、シード校は7校。全国各地の地方大会で甲子園常連のシード校が早々に姿を消す中、静岡県では波乱なく本命が順当に勝ち上がっている。

 

和歌山大会では智辯和歌山が22年ぶりに初戦敗退するなど、今夏の地方大会は例年以上の波乱が指摘されている。そんな中、静岡大会では実力通りにベスト8の顔ぶれが揃った。

 

静岡大会のシード校は8校。春季大会の成績で第1シードから第5シードまでが決まる。優勝校を第1シードとして第4シードまでは順位によって決定し、準々決勝で敗れた4校が第5シードとなる。

 

今大会で準々決勝に進んだ8校のうち、シード校が7校を占めた。唯一、姿を消したのは、初戦で常葉大橘に敗れた第5シードの静岡高校。ただ、この結果を波乱と見る人は少ない。甲子園出場経験があり、プロ野球選手も輩出している常葉大橘は昨秋の県大会で準優勝した実力校。また、今大会で静岡高校を優勝候補に挙げる声が記者や他校の監督らからほとんど聞こえてこなかったことからも、驚きは小さかった。

 

■甲子園の条件は初戦+接戦 シード7校はチーム力発揮

ベスト8に進んだチームの試合内容を見ると、順当な結果とうなずける。シード校にとって鬼門と言えるのが初戦となる2回戦。対戦相手は1回戦で大会の雰囲気をつかんでいることに加えて、力のあるチームと戦うケースも多い。

 

今大会では日大三島(第2シード)が知徳、掛川西(第5シード)が静清と初戦で対戦した。知徳も静清もシード校を撃破する力があるチーム。実際、日大三島も掛川西も2点差で接戦を制した。浜松開誠館(第4シード)も沼津商に2-1の辛勝だった。

 

夏の地方大会を制するために、甲子園に何度も出場している監督が口をそろえる言葉がある。「初戦は難しい」、「優勝するには厳しい戦いが1つ、2つある」。3年生にとって負けたら高校野球が終わる夏の大会はチーム全体に独特の緊張感があるという。初戦に勝って勢いづき、シード校に挑んでくるチーム相手に普段のプレーをするのは簡単ではない。

 

もう1つの要素、苦しい戦いはトーナメント制の宿命と言える。調子が上がらない選手や、疲労で体が動かない選手は必ず出てくる。それでも、甲子園切符を手にするには負けない戦いが求められる。

準々決勝の会場・草薙球場には沢村栄治の銅像も

■唯一のノーシード東海大静岡翔洋 投打で安定感

静岡高校を除き、鬼門の初戦に勝利したシード校は順当に準々決勝まで勝ち上がった。そして、ここまでに全てのチームが2点差以内の試合を経験している。必ずしも主力がベストな状態ではなくても競り負けず、ベスト8進出にふさわしい戦いを見せている。

 

ベスト8の中で唯一、ノーシードで勝ち残っているのは東海大静岡翔洋。3回戦まで無失点で勝利し、4回戦では常葉大橘を9-1の7回コールドで下した。安定した投手力に加えて、主砲の米倉輝選手が本塁打を放つなど、勢いに乗って準々決勝に臨む。

 

実力が拮抗し、まだ体力的に余力がある準々決勝はトーナメントで最もおもしろい試合になると言われている。シード校同士も対戦するベスト4をかけた戦いは、大会を一層盛り上げる。

 

25日準々決勝の対戦カード

【清水庵原球場】

①常葉大菊川×東海大静岡翔洋

②掛川西×浜松開誠館

 

【草薙球場】

①加藤学園×藤枝明誠

②聖隷クリストファー×日大三島

 

※いずれの球場も第1試合は午前10時、第2試合は午後0時半開始予定

 

SHIZUOKA Life編集部)

関連記事