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2023/07/24

キック・ストローク・息継ぎ 泳ぎが速くなるコツ 五輪金メダリストが伝授

三島市の小学校で水泳を指導した岩崎さん

■沼津市出身の岩崎恭子さん 小学生に水泳指導

小さな違いが大きな差に表れた。沼津市出身でバルセロナ五輪の競泳で金メダルを獲得した岩崎恭子さんが、三島市の小学生に泳ぎ方を直接指導した。クロールは腕の力の入れ方やキックの意識を伝授し、限られた時間で子どもたちの泳ぎは上達した。

 

14歳の時に出場したバルセロナ五輪の女子200メートル平泳ぎで金メダリストとなった岩崎さんは、教え方も一流だった。腕や足の使い方をワンポイントアドバイスし、子どもたちの上達を助けた。

 

まず、岩崎さんは泳ぎを披露。がむしゃらに力を入れるのではなく、力の強弱をつけて大きく体を使う見本を示した。クロールでは主に3つのポイントを伝えた。

 

①キック

足首をブラブラさせ、両足が離れないように親指をくっつけるイメージで蹴る。水しぶきを立てすぎても前に進まないので、水面ギリギリを蹴るとスピードが出る。

 

②ストローク

水をかく時は、手の平を下に向けた状態から後ろへ向ける。力を入れて水をかき、かいたら力を抜いて腕を回す。肘は後ろに引かないように注意し、腕は目いっぱい回さない。かき終わったら前に引っ張られるイメージで真っすぐ前に伸ばす。

 

③息つぎ

顔は横に向けるだけで、腕や体から離れないようにする。顔や頭を上げようとすると沈んでしまう。

岩崎さんは児童の泳ぎ方を見てコツを指導

■伸びて進む 平泳ぎのコツは「タイミング」

岩崎さんからコツを教わった子どもたちの中には、明らかに泳ぎのフォームが変わり、スピードが伸びている児童もいた。岩崎さんは本職の平泳ぎのポイントには「タイミング」を挙げた。

 

「手をかく時も足で蹴る時も動きを早くすれば泳ぐスピードが速くなるわけではありません。かいて、蹴って、伸びるところまでが1つの動き。伸びたところで前に進みます」

 

岩崎さんの小学校訪問は県教育委員会が昨年度から進めている「静岡県オリンピック・パラリンピックレガシー教育推進事業」の一環。岩崎さんは小学5、6年生に向けて夢の実現をテーマに講演した後、プールでの実技指導を行った。

 

(間 淳/Jun Aida

★児童の泳ぎは短時間で上達 クロールのコツを伝える岩崎さん

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