2023/07/26
節約術間違っていませんか? エアコンの節電法「6割が誤解」 正しい方法は?
■危険な暑さ続く 知っておきたいエアコンの仕組み
今年の夏も“危険な暑さ”が続いている。静岡県では7月に入ってすでに「熱中症警戒アラート」が6回発表。気象庁が20日に発表した1か月予報では、特に7月26日以降は静岡を含む東海地方をはじめ、全国的に平年よりも気温が「かなり高くなる」可能性があるとされ、“10年に一度レベルの暑さ”に警戒が呼び掛けられている。
熱中症対策として自宅で欠かせないエアコン。とはいえ、気になるのは電気料金。夏のエアコンは家庭の消費電力の多くを占めるとされ、電気代の高止まりが続く最近は特に節電への意識が高くなっている。ところが、このエアコンの節電方法について、半数以上の人は誤った認識をしているようだ。
そもそも一般的な家庭用エアコンは、室内の空気の熱を外に運び出すことで、部屋を冷やす仕組みになっている。具体的には、室内にあるエアコン本体から室外機へと熱を送り、室外機で熱を取り除き、冷たい空気を部屋へと戻している。
こうした“冷やす仕組み”を知ることでエアコンを賢く使うことに繋がると話すのが、大手空調メーカーのダイキンだ。ダイキンの調査では、約6割が以下に示した逆効果になりかねない方法を「節電に効果的」と回答している。
・風量はできるだけ『弱』で使う。
・室外機全体をカバーで覆い、直射日光が当たらないようにする。
・使わないときは少しの時間でもこまめにスイッチを切る。
■効果的な節電方法は? 年間1万円の節約になるケースも
節電への意識を持っているにもかかわらず、正しい知識がなければ効果は期待できない。“勘違い節電術”によって、消費電力を余分に増やしている人は少なくないと言えそうだ。一方で、“効果的なエアコンの節電方法”として多くの人が正しく認識している項目もある。
・扇風機やサーキュレーターとセットで使う。
・フィルターを定期的に掃除する。
フィルターをきれいに保っておくことで、室内の熱は効率よく集められるようになる。家電大手・パナソニックの調査では、フィルターを掃除することで年間約1万円の節約になるケースもあるという。
その他の“効果的な節電方法”としては、「スイッチのオンとオフは控えめに、日中の30分程度の外出ならつけっぱなしにする」、「設定温度を下げる代わりに、風量を強くする」、「風量は弱ではなく、基本的に自動にする」といったものが推奨されている。
年々厳しくなる夏の猛暑。エアコンを賢く使うことで、熱中症リスクへの備えと家計への負担のバランスを取っていきたい。
(SHIZUOKA Life編集)