2023/07/27
静岡県職員の育休取得率 男性は20年間で1.3%→63.5%に大幅アップ 女性は99%
■男性の育休取得率 厚労省が企業の公表義務拡大へ
厚生労働省が男性の育児休暇取得を促進している。育休取得率の公表を義務付ける企業の対象を拡大する方向で検討している。男性の育休に社会的な関心が高まる中、静岡県の男性職員は育休取得率が初めて5割を超え、63.5%まで上がっている。
厚生労働省は25日、男性の育休取得率を公表する企業の対象を従業員1000人以上から300人以上へ広げる方向で検討していると明かした。これにより、公表を義務付けられる企業は4400ほどから約1万8000まで増えるとみられる。
背景にあるのは男性の育休取得率の低さ。2021年度の取得率は女性が85.1%だったのに対し、男性は13.97%にとどまっている。
静岡県でも、男性の育休取得を進めようとする動きは加速している。そんな中、大幅に数字を上昇させたのが静岡県庁だ。県は満27歳の職員を対象に子育てに関する研修を実施し、育休を積極的に取得するメッセージを発信。その結果、昨年度の取得率は63.5%まで上がった。
■静岡県職員 男性は昨年度初の取得率50%超、女性は99%
県が統計を開始した2004年度は男性の育休取得率が、わずか1.3%。年々増加し、2021年度は45%まで上昇。そして、昨年度は大幅に数字が増え、初めて50%を上回った。女性の取得率は2021年度が100%、昨年度は99.1%となっている。
県の育休は最長で3年間、男性でも取得できる。また、育児と仕事が両立できる働き方に力を入れており、育休のほかにも時差出勤を導入している。
基本的な勤務は午前8時半から午後5時15分までとなっているが、15分単位で勤務開始時間を早められる。最も早い時間は午前7時半。同じフルタイムの勤務時間で午後4時15分に仕事を終えられるため、共働きでも保育園の迎えに行きやすい。勤務時間を短縮しなくても育児と仕事のバランスを取れる制度となっている。
共働きの家庭が多数派となっている時代。仕事と家庭のバランスや育児に対する考え方は確実に変化している。
(SHIZUOKA Life編集部)