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2023/07/31

かまれても取り除かない!マダニの対策法 静岡県で今年4例目 過去5年で死者2人

野山や草むらに入る際はマダニに注意

■春から秋にかけて活動 山のレジャーや農作業で注意

山登りや川遊び、キャンプを楽しむ人が増えるシーズン。熱中症や山岳、水難事故への注意が呼び掛けられる中、マダニへの警戒も必要になる。静岡県では今年に入ってマダニにかまれたことによる発熱や発疹が4例確認されている。過去5年間で死者も2人出ている。

 

静岡県は今年4例目となる「日本紅斑熱」の患者が確認されたと発表した。日本紅斑熱はリケッチアという病原体を持つマダニにかまれることで感染する。かまれてから2~8日で高熱、発疹などの症状が表れ、重症化すると死に至るケースもある。人から人へ感染して広がるリスクはない。

 

県によると、4例目となった男性は7月22日、発熱、発疹、頭痛などの症状が出たことから医療機関に受診して入院した。左足首にマダニの刺し口と紅斑があったため検査を受けた結果、28日に日本紅斑熱が判明。男性はマダニにかまれた自覚はなかったが、林地の散策をしていた際に感染したとみられている。

 

マダニは春から秋にかけて活動が盛んになる。レジャーや農作業で野山や草むらなどに入るとかまれることがある。静岡県内では今回の例も含めて過去5年間で38例が確認されており、そのうち2人が死亡している。県は主に3つの注意点を呼びかけている。

 

①マダニにかまれない服装

野山や草むらなどに入る時は肌の露出を抑える。長袖、長ズボンに足を完全に覆う靴を着用し、耳が隠れる帽子や首に巻くタオルも身に付ける。

 

②屋外活動後はマダニにかまれていないか確認

マダニにかまれた場合は数日間、体調の変化に注意する。発熱や発疹の症状が出たら早めに医療機関を受診し、マダニにかまれた可能性があることを医師に伝える。

 

③マダニがペットに付着して家の中に入らないように注意

飼っている犬や猫にもダニ駆除剤を使用する。ペットの健康状態に変化がないか気にかけ、体調不良の時はかまれたりなめられたりしないように気を付けて動物病院へ連れて行く。

タカサゴキララマダニ雌成虫(国立感染症研究所提供)

■マダニにかまれたら病院へ 無理に取り除くと化膿する恐れ

また、国立感染症研究所は吸血中のマダニを無理に取り除かないよう呼び掛けている。マダニの口器が皮膚の中に残って化膿する可能性があるという。皮膚科などの医療機関でマダニの除去や消毒など適切な処置を受ける必要がある。

 

予防法としては屋外活動後にシャワーや入浴でダニがついていないかチェックしたり、粘着テープで服に付いたダニを取ったりする方法を勧めている。ディートやイカリジンといった虫よけ剤が認可されているが、マダニの付着を完全には防げないため、対策には肌を露出しない防護手段との組み合わせが有効になるという。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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