2023/09/01
甲子園常連校が初戦敗退 センバツかけた高校野球静岡県大会 予選の方式に賛否
■静岡高校や掛川西が初戦敗退 2020年に敗者復活廃止
春のセンバツへとつながる秋季高校野球静岡県大会に出場する40チームが決まった。今大会は静岡高校や掛川西高校といった甲子園常連校が初戦敗退。2020年から初戦敗退の敗者復活が廃止された方式に賛否両論が巻き起こっている。
連合チームを含む107校、105チームが参加した秋季高校野球静岡県大会は予選を終え、40チームが県大会へ進んだ。今大会は昨年までの東部、中部、西部と県内を3つの地区に分け、それぞれの地区予選を勝ち上がってきたチームが県大会で対戦する方法を変更。全て地区を合わせて県予選として一体化させた。
大会はこれまで東部、中部、西部で出場チーム数に違いがあるにもかかわらず、県大会出場チーム数が同じだったことから、地区による不均衡をただす狙いがある。これにより、一部で地区を超えて対戦するブロックがあったものの、基本的には同じ地区同士の対戦が組まれた。県大会出場チーム数は40に増え、チャンスが拡大した形だ。
今大会で賛否両論が巻き起こったのは、2020年から廃止された初戦敗退チームの敗者復活。廃止が決まった際にも議論を呼んだが、今秋は静岡高校や掛川西といった甲子園常連校が初戦で強豪校と対戦し、姿を消したことから議論が再燃している。
静岡高校は常葉橘に1-4、掛川西は浜松工に2-3で敗れている。常葉橘も浜松工も甲子園出場経験があり、チーム力を見れば決して番狂わせとは言えない。
■「初戦は硬さ」、「一発勝負」 方式に賛否両論
ただ、敗者復活の廃止に反対する人からは「負けたら来年の春まで公式戦がない。重圧がかかって本来のプレーができなくなる」、「どんなに強いチームも初戦は硬さがある。東海大会、センバツへと続く県の代表を決める戦いなので、力のあるチームが一度の失敗でチャンスを失うのは残念」といった声が上がっている。
一方、甲子園や他の地域では敗者復活の仕組みがないことなどから「一発勝負のトーナメントに敗者復活はおかしい。初戦の難しさを含めてチームの強さが求められている」、「発言力のある高校が初戦敗退したから大会の仕組みを問題視しているように見える」などの意見もあった。
秋季高校野球静岡大会は県予選を勝ち抜いた39チームに夏の甲子園に出場した浜松開誠館を加えた40チームが県大会で戦う。県大会は9月4日に組み合わせ抽選会が行われ、9日から1回戦が始まる予定となっている。
(SHIZUOKA Life編集部)