お気に入りの安倍川で開催される花火大会を楽しむスミスさん（本人提供）

■静岡朝日テレビから独立　スミス春子ユニスさんお気に入りの安倍川

静岡市出身のフリーアナウンサー、スミス春子ユニスさんには県外の人に勧めたい場所と食べ物がある。大学時代に静岡を離れて生活したことで改めて気付いた地元の魅力。静岡県のテレビ局に4年勤務し、フリーになった今も地元への愛着は変わらない。【全3回の3回目】

スミスさんは今年5月、約4年間勤務した静岡朝日テレビを退社し、フリーアナウンサーの道を歩み始めた。東京都に本社を置くマネージメント会社「ジョイスタッフ」に在籍しているが、住まいは静岡市にある。

スミスさんは高校まで過ごした静岡市への愛着が強い。特に、子どもの頃から高校生、社会人になってもよく行っているのは安倍川の土手。悩んだ時は自然と安倍川の土手を歩いていたという。

「今でこそ米国と日本のハーフであることへの誇りや感謝はありますが、嫌な思いをしたこともありました。失恋した時も就職活動が上手くいかず悩んだ時も、安倍川に行くと頭や心がリセットできました。頭の中を整理して、問題を解決するにはどうしたら良いのか、自分はどうしたいのかを歩きながら考えていると前向きな気持ちになっていきました」

時には好きな音楽を聴きながら、時には風を感じながら、ゆっくりと安倍川沿いを歩く。気付けば1時間半以上、歩いている時もあった。晴れた日は富士山がはっきりと見え、季節によって表情を変える安倍川には不思議な力がある。安倍川花火大会も毎年楽しみなイベントの1つとなっている。

10月からは茨城のラジオ局で番組を担当しているスミスさん（本人提供）

■観光客に知ってほしいスーパーの鮮魚　都内の飲食店に負けない品質

スミスさんにとってのパワースポットが安倍川なら、力が湧く静岡県の食べ物は新鮮な魚。清水や用宗、焼津や沼津など県内には港が多い。県外からの観光客には飲食店はもちろん、スーパーの魚の質の高さを知ってほしいと力を込める。

「お勧めしたいのはスーパーのお魚です。都内のお店で出てくるくらい、おいしいお魚がスーパーに並んでいます。しかも、値段がお手頃で驚くと思います」

スミスさんは中でもマグロが大好物。1人暮らしをしていた頃、仕事で疲れて料理をする元気がない時は刺身を買ってご飯に乗せる丼でパワーを補充していたという。「大学で東京に行って、静岡の良さを改めて知りました。新幹線で静岡に向かい、静岡駅に着いてドアが開いた瞬間にふわっと入ってくる空気が好きなんです」とスミスさん。フリーアナウンサーになって一層、静岡の魅力を伝えたい気持ちが強くなっている。

＜プロフィール＞

スミス春子ユニス。1993年3月24日生まれ、静岡市出身。2019年に静岡朝日テレビに入社。平日夕方の情報番組「とびっきり！しずおか」のリポーター、バラエティ番組「となりのスターさん」のアシスタントなどを担当。2023年5月に退社し、現在は「ジョイスタッフ」に所属。茨城放送（Lucky FM）で毎週日曜放送の「Sunday 10 Carat Numbers」のパーソナリティを務めている。