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2024/01/25

お客が入館料を決める!? 無料でもOK 静岡市の水族館で“業界初”のサービス

ポストプライシングシステムを試験導入するスマートアクアリウム静岡

■スマートアクアリウム静岡 ポストプライシングシステム試験導入

静岡市にある水族館「スマートアクアリウム静岡」で“業界初”のサービスが始まる。来場者が水族館を体験後、支払う料金を決めるという驚きの試み。通常の入館料は大人1400円だが、満足できなかった場合は無料でも問題ないという。

 

スマートアクアリウム静岡は2022年4月、静岡駅北口の目の前にある松坂屋の7階に開業した。一般的な水族館より規模は小さいが、水中にいる感覚を味わえる空間づくり、生き物の生態系や多様性を学ぶ展示などを特徴にしている。

 

オフィスや商業施設が立ち並ぶ静岡市の中心市街地に位置することもあり、コンセプトは「日常の忙しさから少し離れてみて、心をリラックスして生き物たちの色、形、動き、表情に注目してください。様々な環境を生き抜く知恵や工夫を生き物たちがそっと教えてくれます」とうたっている。

 

今回新たな試みとして打ち出したのは、来館者が入館料を決める「ポストプライシングシステム」という料金制度。通常は入館前に先払いする料金は不要で、館内を出る時に料金を支払う。その金額は、来館者が自分の感じ方で決める。「つまらなかった」と感じた人には、料金を支払わない選択肢もある。

日常の忙しさから離れてリラックスできる空間づくり

■「入館料1400円は高い」 きっかけは来館していない人の声

ポストプライシングの導入は、来館者の声がきっかけだった。スマートアクアリウム静岡によると、来館者アンケートでは「満足した」という回答が多数集まっている。一方、来場していない人からは「ワンフロアの水族館で入館料1400円は高い気がする」、「デパートにある水族館なんて大したことないだろう」などの声が上がっているという。

 

そこで、安心して来館できるよう、水族館を体験してから料金を決めるシステムを試験的に始めると決めた。異例のサービスについて「にぎわい創出が課題となる中、まだ一度も行ったことがない、知らないといった声があることも伺っています。まずは、一度来てほしいという赤字覚悟“背水の陣”の思いです」とコメントしている。

 

ポストプライシングシステムは2月1日から3月29日までの平日限定。水族館を体験した後、出口でアンケートに回答して自分で決めた料金を支払う。支払金額に応じてプレゼントを用意している。通常の入館料は大人1400円、小学生800円、幼児500円となっている。

 

スマートアクアリウム静岡は、ポストプライシングシステムによって入館者の満足度を把握し、直接的に価格に反映させることが可能になるとしている。今回の結果をサービスの質の向上につなげる考えだ。入館料1400円の価値があるのか、ないのか。“審判”が下される。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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