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2024/02/11

“おでんの聖地“に過去最多59店舗集結 東北や北陸の店も参加 静岡おでん祭開催へ

静岡市の青葉おでん街

■3月1~3日 静岡市の青葉シンボルロードで開催

静岡市の青葉シンボルロードで3月1日から3日間、「静岡おでん祭」が開催される。静岡県内外から過去最多となる59店舗が集まる予定で、東北や北陸などのご当地おでんも味わえる。主催する静岡おでん祭実行委員会は、静岡おでんの定義として5か条を定めている。

 

会場となる青葉シンボルロードは静岡駅から徒歩10分の距離にある中心市街地。戦後は200軒もの屋台が並んでいた。今も静岡おでんを提供する店が集まっており、“静岡おでんの聖地”となっている。

 

静岡おでんを初めて目にした人は、一般的なおでんのイメージとの違いに驚く。静岡おでん実行委員会は以下の5か条を静岡おでんの定義にしている。

 

①黒いはんぺんが入っている。

②黒いスープ。

③串に差してある。

④青のり、だし粉をかける。

⑤駄菓子屋にもある。

 

静岡おでんは黒はんぺんが入った真っ黒なスープが特徴で、だし粉と呼ばれるイワシの削り粉と青のりをかけて食べる。そのルーツは大正時代、当時廃棄していた牛すじや豚モツを煮込む材料にしたことから始まるという。港がある静岡市や焼津市で練り製品が盛んだったため、黒はんぺんなどがおでんの具に使われるようになった。

 

黒はんぺんはサバやイワシを練ったもので、骨や皮もそのまま使うため色が黒い。静岡おでんには白いはんぺんは入っていない。黒はんぺんの他に特徴的な具は「すじ」。かまぼこの製造工程で魚のすじを抜き、かまぼこにならない部分を加熱してつくったものが「すじ」としておでんに使われるようになった。

だし粉と青のりをかけて食べる静岡おでん

■「おでんは地域の風土を反映したソウルフード」

今回の静岡おでん祭には59店舗が出店する予定で、青森、岩手、宮城、東京、愛知、福井、富山、兵庫と県外からも8つの店が参加する。青森おでんは、すりおろした生姜が入った味噌ダレで食べるのが特徴で、名物のツブ貝や薄くて大きなさつま揚げ「大角天」といった他にはない具材が入っている。

 

富山おでんは、とろろ昆布を乗せることが定義とされている。1人当たりの昆布の消費量が日本一だという。味付けは基本的に自由で、かつお節や昆布で取っただしがベース。具はかまぼこ、焼き豆腐、珍しいものとしては薄切りのコンニャクを串刺しにした「あんばやし」や白エビ入りのつみれがある。地元の食材を少なくとも1つ入れることを条件にしている。

 

実行委員会は「おでんは地域の風土を色濃く反映したソウルフード。静岡おでんは全国的な認知を得つつありますが、全国には静岡市民が知らない店や味がたくさんあるはずです。おでんの豊かな食文化に広く関心を抱いていただき、おししさを再発見する機会にしてほしいです」としている。静岡おでん祭は3月1日から3日まで開催され、1日は午後4時から、2、3日は午前10時からスタートする。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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