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2024/02/20

声出さずに110番アプリで警察に通報 バス内で痴漢被害か 自称団体職員を逮捕

■今年度から本格導入されたアプリ 高速バス内から文字で通報

今年度から全国の警察で本格的に導入されたアプリが、容疑者逮捕につながった。静岡県で19日、高速バスでわいせつ行為をした疑いで神奈川県茅ケ崎市に住む自称団体職員の男が逮捕された。被害を訴えた女性は、音声を使わずに警察に通報できる「110番映像通報システム」を利用していた。

 

静岡県浜松市にある細江警察署は19日、不同意わいせつの疑いで団体職員を名乗る53歳の男を現行犯逮捕した。男は横浜から名古屋へ向かう高速バスが新東名高速道路を運行中、前の席にいた20代女性にわいせつな行為をしたとされている。

 

被害を訴えた女性は、「110番映像通報システム」で警察に助けを求めた。このシステムを使って「痴漢行為を受けている」と警察に文字で通報。警察官が新東名高速下りの浜松サービスエリアの駐車場に駆け付け、男を逮捕した。

 

110番映像通報システムは聴覚に障害がある人などが音声を使わず、スマートフォンやタブレットを活用して文字や画像で通報できるアプリ。また、言葉だけでは上手く説明できない時に画像を送信して、より正確な情報を警察に伝える方法としても有効になっている。

 

システムは全国の警察で昨年4月から本格的に導入された。聴覚障害のある人だけではなく、今回のような痴漢被害、さらに行方不明者や迷子、交通事故、窃盗や暴行といった事件、山岳遭難などの通報に活用されている。静岡県警では3日に1度の頻度でアプリからの通報が入っているという。

 

警察は「視覚的な情報を受け取ることにより、110番通報への迅速、的確な対応に役立てる」としている。映像を送信する際は著作権を放棄することやGPS機能を用いて通報者の位置情報を取得することなどを留意事項に挙げている。フューチャーフォン(ガラケー)では利用できないという。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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