2024/03/24
“どうする家康旅行” 50代と2人旅が最多 「直虎」と経済波及効果の違いは?
■「どうする家康」経済効果408億円 日帰り観光276万人増加
浜松市は、NHK大河ドラマ「どうする家康」による経済波及効果を発表した。同じく浜松が舞台となった大河ドラマ「おんな城主 直虎」と比べて経済効果の金額は大きかったものの、1人当たりの単価は低くなった。また、「どうする家康」をきっかけに浜松を訪れた人は年齢別では3人に1人が50代で、同行人数は2人が半数近くを占めた。
浜松市は徳川家康が29歳から45歳まで過ごした場所で、天下統一の礎を築いたとされている。静岡市や愛知県岡崎市とともに、昨年12月まで放送された「どうする家康」の舞台にもなった。
浜松市は「どうする家康」の放送に合わせて開館した大河ドラマ館や徳川家康ゆかりの地などを目当てに、浜松市や静岡県を訪れた観光客の飲食・宿泊・買い物・移動といった消費を調査した。その結果、観光客増加に伴う経済波及効果は浜松市内が318億円、静岡県内が408億円となった。
経済波及効果の計算は、観光客の増加数に1人当たりの消費支出額をかけて計算している。「どうする家康」が放送された昨年1月から12月までの観光客数は、前年から日帰りが276万7000人、日本人の宿泊は9万6000人増加した。
「どうする家康」と同じく浜松市を舞台とし、2017年に放送された大河ドラマ「おんな城主 直虎」では、日帰りが183万4000人、日本人の宿泊が4万4000人増えた。経済波及効果は浜松市が207億円、静岡県内が248億円だった。
浜松市の大河ドラマ館周辺で実施したアンケートによると、浜松市を訪れた「どうする家康」の観光客は平均1人当たり、日帰りの場合6681円、宿泊は2万8645円使っている。一方、「おんな城主 直虎」の観光客は日帰りが6850円、宿泊は3万2261円。経済効果は「どうする家康」より小さかったものの、1人当たりの消費支出は大きかった。
アンケートでは観光客の年代や同行人数も調査した。年代は50代が最も多く31.8%。次いで、40代が26.1%、60代以上が21.1%となっている。同行人数は、2人が47.9%を占めた。1人が18.3%、3人が16.2%と続いている。浜松市への再訪意向についての質問には、91.5%が「来たい」と回答し、「来ない」の0.5%と「分からない」の8.0%を大きく上回った。その他の項目に対する回答は、以下のようになっている。
【旅行の日程】
・日帰り 59.4%
・浜松市内の宿泊 30.2%
・県内の宿泊 6.5%
・県外の宿泊3.9%
【出発地】
・浜松市内 26.9%
・浜松市以外の県内 13.9%
・愛知県 19.0%
・愛知以外の県外 40.1%
(SHIZUOKA Life編集部)