■旅行者と事業者双方にメリット「おてつたび」　

短期アルバイトによるお手伝いと旅を掛け合わせた人材マッチングサイト「おてつたび」に参加する50歳以上の世代が増えている。アルバイト先には静岡県内の事業者も登録されている。新しい経験や出会いを求めて参加する人が多く、参加者の94％が「また利用したい」と回答している。

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おてつたびは2018年に始まったサービスで、人手不足に悩む地域事業者と働きながら旅を楽しみたい人をマッチングさせている。旅行者は旅先で仕事を手伝って報酬を得ながら、地域の人たちの交流や観光を楽しめる。一方、事業者は報酬と宿泊場所を提供して人手を確保できるため、双方にメリットがある。

おてつたびの登録者は今年9月現在で全国6万人を超えており、学生、転職希望者、シニア層まで幅広いという。事業者は47都道府県1600まで増え、静岡県内にも宿泊施設や農家など、様々な業種が登録している。

おてつたびでは最近、シニア層の参加が増えている。サービス運営会社の調査によると、2021年は全体の5％にとどまっていた50代の参加者は昨年、13％まで増えた。60歳以上も3％から10％まで増加している。

■参加理由の上位は？　94％が「また利用したい」

おてつたびに参加経験のある50歳以上を対象にしたアンケートでは、好奇心を満たす目的で利用している人が多い。参加理由の上位5つは以下の通りとなっている（複数回答可）。

①日本各地に行ってみたい

②新しい経験がしたい

③旅行や温泉が好き

④滞在費や旅費を節約できる

⑤人との出会い、交友関係が広がる

実際に「良かったと思う出会いがあったか」を問う内容には、86.1％が「あった」と答えている。アルバイト先の従業員や他のおてつたび参加者、地元の飲食店の店主ら地域の人たちとの交流が充実感につながっている。「また利用したいか」という設問には、94.3％が「利用したい」と回答した。

具体的には「近い年齢のスタッフの方々が元気に活躍し、大好きなことに情熱を注いでいて魅力的な人だった」、「おてつたびに来ている若い世代の人と色んな話ができて有意義で楽しかった」、「新しい人生を始めようとしている同世代や異世代と出会えて刺激を受けた。地域を盛り上げようと頑張っている受け入れ先の方々にも出会えた」といった声がある。

今回のアンケートは8月14日から20日まで、全国に住む50歳以上のおてつたび経験者を対象にインターネットで実施された。有効回答者数は230人（男性40％、女性60％）となっている。

（SHIZUOK0A Life編集部）