2024/10/20
エスパルスJ1昇格またもお預け 山形に逆転負け サポーターによぎる悪夢と来季への不安
■勝利すればJ1復帰の一戦 ホームで山形に1-2で敗戦
サッカーJ2清水エスパルスは10月20日、ホームでモンテディオ山形と対戦し、1-2で逆転負けを喫した。勝てばJ1昇格が決まった一戦で、またも足踏み。残り3試合で3年ぶりのJ1復帰を目指す。
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エスパルスは後半30分、FW北川航也選手のゴールで先制した。そのままリードを守りければ他の会場の結果にかかわらずJ1復帰が決まる展開となったが、後半35分に同点ゴールを許す。さらに、42分にも失点し、1-2で敗れた。秋葉忠宏監督は試合後、次のようにコメントした。
「やはりフットボールは甘くない。一筋縄ではいかない。簡単に昇格させてもらえないと痛感するゲームだった。ただ、我々は何も失っていないし、終わったわけではない。下を向く必要はないし、きょうで悪いものは全て出たと思っている」
3位のV・ファーレン長崎がブラウブリッツ秋田に逆転勝利したため、この日の昇格はお預けになった。ただ、J1自動昇格に向けて、エスパルスが圧倒的に有利な状況は変わらない。
エスパルスと長崎の勝ち点差は7で、残り試合は両チームとも3試合。3試合のうち、エスパルスは1勝または長崎が1敗すれば、エスパルスのJ1昇格が決まる。また、エスパルスが1試合でも引き分け、かつ長崎も1試合引き分けた場合も昇格できる。
これだけ有利な状況であっても、不安が消えないエスパルスのサポーターは少なくない。蘇るのは昨シーズンの記憶だ。
■昨季は2度のチャンス生かせず…昇格目前で勝負弱さを露呈
エスパルスは昨シーズン、最終節の水戸ホーリーホック戦で勝利すれば自動昇格が決まる状況だった。しかし、1-1で引き分け。2位から4位に転落してプレーオフに回った。
3位・東京ヴェルディとのプレーオフでは後半アディショナルタイムまで1-0でリードしながら、試合終了間際に追いつかれ、レギュラーシーズンの順位で下回るエスパルスはJ1昇格を逃した。
エスパルスはJ1残留をかけたシーズン終盤など、重要な試合勝ちきれないケースが過去も少なくない。サポーターからは「J1昇格目前で決められないエスパルスらしい展開になっている。この状況でさすがに昇格を逃すとは考えにくいが、まさかの結末を想像してしまう」、「成長を見せるチャンスで足踏み。なかなか変わらない。今シーズン昇格できなかったら、来シーズン応援する気力がない」と心配する声が上がる。
また、J1昇格を決めても、安心できないサポーターもいる。勝負所で弱さを露呈するチームに「このまま昇格しても大事なところで勝てず、1年でJ2に降格してしまうのではないか。足踏みせずにあっさりと昇格を決めるくらいの力やメンタルがなければJ1では戦えない」、「長年サポーターをしてきて、何度も何度も目にした試合展開。仮に次節で昇格が決まっても手放しで喜べない。せめて、次節に勝利して自力で昇格を決めないと選手も自信を持てないのではないか」などのコメントもあった。
エスパルスは次節、27日に栃木SCとアウェーで対戦する。20チーム中18位に低迷するチームに苦戦するようでは、サポーターを安心させることはできない。
(SHIZUOKA Life編集部)