2022/09/29
【台風15号】静岡県が義援金の募集開始 公平性の高さがメリット 課題はスピード感
■義援金の窓口は3つ 税制上の優遇措置対象
台風15号で人的、物的被害を受けた静岡県は、被災者に届ける義援金の募集を開始した。事務手数料といった中抜きがなく、税制上の優遇措置の対象になる。被災状況を把握して公平に分配されるため、必要なところに必要な支援が届く特徴がある一方、スピード感に課題もある。
23日夜から24日未明にかけて台風15号が最も接近した静岡県では、死者2人、行方不明者1人が判明している。停電は県内全域でほぼ解消されたが、静岡市清水区では断水が続いている。
日にちの経過とともに建物への被害が明らかになり、県によると損壊や浸水が4800棟余り確認されている。今後さらに増える可能性が高い。こうした被害を受け、県は被災者を支援する義援金の募集を始めた。
義援金の名称は「令和4年台風第15号災害静岡県義援金」。受付先は以下の3カ所となっている。
●社会福祉法人静岡県共同募金会(ゆうちょ銀行)
口座番号:00190-1-421602
口座名:静岡県共同募金会台風第15号災害義援金
受付期間:9月27日~12月28日
●日本赤十字社静岡県支部(静岡銀行・本店営業部)
口座番号:普通0138027
口座名:日本赤十字社静岡県支部義援金口
受付期間:9月29日~12月28日
●静岡県(静岡銀行・本店営業部)
口座番号:普通1812706
口座名:令和4年台風第15号災害静岡県義援金
受付期間:9月28日~12月28日
救援物資や物品は受け付けず、現金書留による受け付けもしていない。義援金は税制上の優遇措置対象となり、金融機関の振込票控えなどが寄付金控除申請の際の証明書類となる。
義援金は各市町の被害状況に応じて配分委員会が県内全域への配分を決め、市町から被災者へ届けられる。被災状況を正確に把握して公平に配分されるメリットがある。
一方、公平性の判断に時間を要してすぐに分配できない課題がある。被災者は今すぐにでも義援金を必要としているが、年単位の時間がかかるケースも珍しくない。
(SHIZUOKA Life編集部)