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2022/10/14

【台風15号】災害認定で静岡県の死者は3人に 住宅の浸水被害8358棟、損壊112棟

浜松市天竜区で土砂崩れの被害を受けた住宅

■川根本町で転落死した70代男性を町が災害認定

静岡県は台風15号による最新の被害状況を公表した。川根本町で行方不明となり、その後に遺体で見つかった男性を町が災害認定したため、県内の死者は計3人となった。現在も調査中の床上、床下浸水被害は8358棟に上っている。

 

台風15号の影響で記録的な大雨となった924日の未明、川根本町では陥没した道路に転落した70代の男性が行方不明となった。陥没した穴は10メートルほどの深さがあり、104日に県警が土砂に埋まっていた遺体を搬出。翌5日、遺体は行方不明の男性と判明していた。

 

川根本町は男性を災害死亡認定したため、台風15号による県内の死者は3人となった。掛川市では40代の男性が土砂崩れによる住宅の倒壊で死亡し、袋井市では浸水した軽トラックの近くで70代の男性が死亡しているのが見つかっている。

 

台風15号が通過して3週間近く経った今も住宅の被害の調査は続いており、その数は増えている。県によると、住宅の浸水被害は床上が4091棟、床下は4267棟と合わせて8358棟に上っている。全壊を含む損壊は112棟となっている。

 

■県が被災者に県営住宅提供 静岡市の住宅再建支援に法を適用

県内の広範囲で住宅の被害が出ていることから、県は支援に乗り出している。住宅を失った被災者を対象に、県営住宅を提供している。沼津市、静岡市、島田市、磐田市、浜松市などで計643戸を確保。原則3か月以内だが、やむを得ない理由がある場合は最大半年まで延長できる。連帯保証人は不要で、敷金及び家賃は減免としている。

 

参考

静岡県/記者提供資料 台風15号によって住宅を失った被災者等に、県営住宅を提供しています!(提供日:2022年10月12日) (pref.shizuoka.jp)

 

また、県は大規模な浸水被害を受けた静岡市に住宅再建の支援金を支給する「被災者生活再建支援法」の適用も決めた。これは、都道府県が拠出した基金を使って住宅の再建をサポートするもので、中規模半壊以上の住宅が対象となる。被害状況によって最大300万円が支給される。支援金の申請には、静岡市の窓口にり災証明書などを提出する必要がある。

 

参考

【台風15号で被災された方へ】「被災者支援窓口の開設」と「被災者支援制度のご案内」:静岡市 (shizuoka.lg.jp)

 

水や電気は県内全域で、ほぼ元通りになっている。静岡市清水区で最大63000戸に及んだ大規模な断水は解消され、島田市一色地区でも12日に今まで通り水を使用できるようになった。藤枝市峠地区などの26戸では給水タンクを設置した応急給水が続いており、必要な部品調達が難しく完全復旧には半年以上かかるとみられている。

 

最大119950戸まで広がった停電は、静岡市9戸、島田市6戸、川根本町3戸まで減少した。ただ、いずれの地域でも復旧は未定となっている。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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