2022/11/10
難易度様々な技100種類 赤ちゃんからお年寄りまで楽しめる「新しいお手玉」
■浜松市のメーカー「シャオール」が販売 「ファミリーおてだま」
世代を超えて楽しみを共有できるおもちゃがある。今年のグッド・トイを受賞した静岡県浜松市の知育玩具メーカー「シャオール」には、ロングヒットのおもちゃがある。「ファミリーおてだま」。提案するお手玉の技は100種類もある。さらに、別の遊び方も提案し、おじいちゃんやおばあちゃんには懐かしいお手玉に新しい価値を加えている。
NPO法人「芸術と遊び創造協会」による「グッド・トイ」は、親や祖父母におもちゃを選ぶ目安にしてもらう目的で1985年に始まった。今年は国内外から45点が選ばれ、シャオールのおもちゃは2点受賞している。
シャオールが開発・販売しているおもちゃは10種類あり、そのうち4種類がグッド・トイを受賞している。2018年に受賞して、今も人気を集めているのが「ファミリーおてだま ANIMALS」。子どもが思わず手に取りたくなる、かわいいデザインが特徴だ。
昭和の頃は遊びの定番だったお手玉。シャオールは新しい価値を加えて、デジタル世代の子どもたちも楽しめるお手玉へと進化させた。社長の宮地完登さんは「昔からあるおもちゃで、幅広い世代の人が知っています。親御さんもおじいいちゃん、おばあちゃんも難しいテレビゲームにはついていけませんが、お手玉は親子3世代で一緒に楽しめます」と話す。
ファミリーおてだまには、シャオールが提案する技が書かれたカードが入っている。その数は100種類。年齢に合わせて難易度の違う技に挑戦できる。
■見た目もかわいい 付属のシートですごろくや的当て
右手で投げたお手玉を左手で取る定番から、元メジャーリーガーのイチローさんが披露していた背面キャッチ。投げるだけではなく、頭の上にお手玉を乗せて片足で10秒立つなど遊び方は幅広い。
カードで紹介されている100種類の技に挑戦していると、それぞれの家族で新たな技も生まれる。子どもからお年寄りまで、みんなでワイワイ盛り上がるイメージが思い浮かぶだろう。
見た目を動物の柄やカラフルなデザインにしたのも理由がある。ごっこ遊びの動物にするなど、お手玉以外の遊び方を子どもたちが自由に考えられる。
お手玉に付いているシートを使えば、すごろくや的当てでも楽しめる。宮地さんは「他のおもちゃと組み合わせて遊ぶこともできますし、家族のコミュニケーションのきっかけになるおもちゃです」と特徴を語る。
おじいちゃん、おばあちゃん世代には懐かしいお手玉。新しい価値や工夫が加わると、現代の子どもとも一緒に遊べる世代を超えたおもちゃへと変身する。
(間 淳/Jun Aida)