2022/11/17
静岡県で詐欺電話警報 1000万円超の被害も連続発生 犯人の音声公開で注意喚起
■2か月連続で1270万円、1500万円の特殊詐欺被害
静岡県で特殊詐欺の被害が相次いでいる。介護施設の入居を装う劇場型によって1000万円以上の被害が2か月連続で発生。ここ数日で100万円超の被害が相次いで発生している浜松市には、静岡県警から詐欺電話警報が発令されている。詐欺グループによる実際の音声を公開するなどして、注意を呼び掛けている。
「知らない番号からの電話には出ない」、「現金を振り込むよう指示されたり、暗証番号を聞かれたりするのは詐欺」。繰り返し注意喚起されているにもかかわらず、特殊詐欺の被害は後を絶たない。
静岡県警によると、11月15日までに受理された今月の特殊詐欺とキャッシュカード詐欺盗の被害は25件で、4991万円に上る。今年の被害は368件で7億5656万円と、前年同日より45件、1億3435万円増えている。
9月と10月には「介護施設の入居権があり、入居予定がなければ名義を貸してほしい」といった電話によって、湖西市の80代女性が1270万円をだまし取られた。10月には同様の手口で、磐田市の70代女性が1500万円を失った。
いずれも複数の役割がいる劇場型の特殊詐欺だった。まずは、あっせん業者を名乗る犯人が「介護施設への入居予定がなければ、権利を別の人に譲りたいので名義を貸してほしい」と持ち掛ける。親切心で応じると、弁護士をかたる別の犯から「名義貸しは犯罪で解決金が必要」などと恐怖をあおるような電話がかかってくる。
■静岡県西部には詐欺電話警報 県警は犯人の音声公開して注意喚起
浜松市では14、15日にかけて被害が相次いでいる。中区の60代女性は市の職員を装う男らに200万円をだまし取られた。その他にも、キャッシュカードをだまし取られて140万円を引き出されたり、キャッシュカード4枚を男らに手渡したりする被害が発生している。
こうした状況を受け、県警は詐欺電話が増えている西部ブロック(磐田署、浜北署、浜松東署、浜松中央署、浜松西署、湖西署)に警報、中東遠ブロック(菊川署、掛川署、袋井署)に注意報を発令している。
県警は詐欺の手口として「子や孫」、「市長職員」、「警察官や金融機関」のふりをした電話や訪問を挙げている。「キャッシュカードを取りに行く」、「キャッシュカードを封筒に入れて封をして」といった言葉は詐欺と呼び掛けている。
被害にあうのは1人暮らしの高齢者が多いため、子どもや孫の注意喚起や不審な電話や訪問があった際は連絡を取れる関係が重要になる。県警のホームページでは、特殊詐欺犯の実際の音声が公開されている。
静岡県警HPより
見たい!聞きたい!これがだましの手口!!/静岡県警察 (pref.shizuoka.jp)
(SHIZUOKA Life編集部)