2022/11/24
マイナンバーカード普及率 静岡県51.9%で全国12位 県内トップ76%の町には秘密が
■マイナンバーカード普及率全国平均51.1% 6割超は宮崎だけ
国が力を入れているマイナンバーカードの普及は動きが鈍い。全国の普及率は10月末時点で51.1%と伸びていない。静岡県は全国平均をわずかに上回る51.9%だが、数字を押し上げているのが76.1%の西伊豆町。普及率の高さには秘密があった。
国は12月末までに申請すれば最大2万円分のポイントを付与する特典をアピールしているが、マイナンバーカードの普及は思うように進んでいない。全国平均は10月末時点で51.9%と、ほぼ2人に1人の割合にとどまっている。
国は普及率を高めようと、2024年秋に保険証を廃止し、マイナンバーカードと一体化する形に切り替えると発表している。さらに、運転免許証との一体化も2024年度末の予定を前倒しする方針を示している。
総務省による都道府県別の普及率を見ると、6割を超えているのは65.4%の宮崎県しかない。19の県は半数を切っており、最も低い沖縄県は41.0%となっている。
■静岡県トップは西伊豆町76.1% 独自の特典が町民に好評
静岡県は人口365万8375人のうち、マイナンバーカードの交付枚数は189万7655枚で、交付率は51.9%。全国で12番目となっている。
静岡県内の35市町で最も交付率が低いのは伊東市で41.4%。一方、6割を超えている市町は2つある。1つは、袋井市の61.7%。そして、もう1つは西伊豆町の76.1%だ。
人口が少ない市町村の方が普及率は高くなる傾向があるが、西伊豆町の数字は突出している。4人に3人以上がマイナンバーカードを手にしている計算になる。全国の町村でも6位に入っている。
西伊豆町の高い普及率には理由がある。マイナンバーカードを申請する際に、地域通貨の「サンセットコイン」を決済カードに選んで2万円分チャージすると、国からのポイントに加えて、町からも5000ポイントが上乗せされる。サンセットコインは飲食店やスーパーなど、町内150以上の店で使用できる。
■12月から静岡駅、沼津駅、浜松駅で申請手続き可能に
マイナンバーカードの普及が進まない理由には、手続きのために役所へ行く手間や手続きの煩雑さが挙げられている。そこで、県は静岡駅と沼津駅で申請サポートブースを設置する。
期間は12月1日から20日の午前11時から午後7時までで、申請に必要な顔写真の撮影や書類の記入をサポートする。予約不要で、写真撮影は無料。手続きは10分ほどで終了するという。浜松駅でも12月3日から16日まで、同様のブースが設置される。
(SHIZUOKA Life編集部)