2022/12/01
静岡県で2年8か月ぶり インフルエンザによる学級閉鎖 流行ピークは2か月後か
■静岡市の高校で10人の患者 2020年3月以来の学級閉鎖
静岡県は、静岡市駿河区の高校からインフルエンザによる学級閉鎖の報告があったと発表した。インフルエンザが原因の学級閉鎖は、県内で2年8か月ぶりとなる。
県によると、この高校では39人在籍しているクラスでインフルエンザの患者が10人確認されたため、11月28日から30日の間、学級閉鎖とした。患者数は陽性者に加えて、インフルエンザの症状がある欠席者も含んでいる。新型コロナウイルスの感染者と濃厚接触者は対象外となっている。
昨シーズンまでの2年間、県内ではインフルエンザによる学級閉鎖がなかった。1週間ごとにまとめられる県内の患者数で、昨シーズン最も多かったのは1月17日から23日までの5人。2シーズン前は1週間で3人が最多だった。
今シーズンは11月20日時点で、県東部を中心に15人の患者が報告されている。1つの医療機関における1週間当たりの患者数は、全国平均の0.11を下回る0.03。学級閉鎖が出たことで今後の数字は若干上がると予想されるが、流行開始の目安とされる「1」とは開きがある。
新型コロナ感染拡大以前は、9月から10月中旬頃に県内最初の学級閉鎖が確認されていた。最近では2017年から2018年にかけたシーズンで、特に感染が拡大。期間中、県内にある幼稚園や保育園、小、中、高校など計817カ所で学級閉鎖となり、2万人を超える欠席者が出ている。
■流行ピーク予想は2か月後 新型コロナとの同時流行に警戒
例年、最初の学級閉鎖から2か月後にインフルエンザの流行が始まる。県は密集の回避や、こまめな手洗い、咳エチケットなどを感染対策に挙げている。また、子どもは重症化リスクが高いことから、助成制度を利用したワクチン接種を推奨している。
今シーズンは新型コロナとの同時流行も懸念されている。医療機関のひっ迫も予想されるため、県は学校や企業に対し、医療機関によるインフルエンザや新型コロナの検査結果証明や診断書などの提出を求めないよう呼び掛けている。
(SHIZUOKA Life編集部)