2022/12/13
「よく決断」「出馬すべき」支援者の反応は様々 静岡市長が4選不出馬明言後初の会見
■来春の市長選不出馬表明から11日 田辺市長が心境明かす
静岡市の田辺信宏市長が13日午前、定例記者会見を開いた。来春の静岡市長選に立候補しない考えを明らかにしてから初めての会見で、不出馬の決断に対する支援者の反応を明らかにした。
来年4月に任期満了を終える田辺市長は4期目への意欲を見せていたが、今月2日の市議会本会議で不出馬を表明した。「熟慮に熟慮を重ね、身を引く決意を固めた」と述べている。
田辺市長は退任を決めた理由の1つに今年9月の台風15号を挙げ「多くの市民の日常生活に支障をきたし、ご迷惑をおかけした責任を重く受けて止めています」と説明している。台風15号では清水区で大規模な断水が発生し、静岡市の初動の遅れを指摘する声が市民から上がっていた。
来春の静岡市長選をめぐっては、自民党の県議・山田誠氏と元副知事の難波喬司氏の2人が立候補を表明している。これまでの市長選で田辺市長を支援してきた経済界の一部は難波氏支持を公言。田辺市長の4選出馬の判断に影響を及ぼしていた。
きょう13日午前に開かれた定例会見では、不出馬を明らかにして10日ほど経った現在の心境を明かした。
「残された4か月の任期は短いので、1日1日を大切にやるべきことをやっていきたいと思いでいっぱい」
■支援者の反応様々 「出処進退は進む時より引く時の方が難しい」
決断に対する周囲の反応は様々で、「よく決断した」、「出馬すべき」、「本人が決めたことだから尊重する」などと声をかけられたという。田辺市長は「3期12年、長きにわたり政令指定都市の市長を務めさせていただいた感謝の思いを支援してくれた方々に伝えています。出処進退は進む時より引く時の方が難しいですね」と語った。
今後については「白紙」を強調。政治活動を続けるかどうか明言しなかった。また、来春の市長選で特定の候補者を支援するかも具体的な発言を避け「行政計画を継承してくれる方、安定した市政運営を期待できる方にお願いしたい」とした。
田辺市長の任期は来年4月12日までで、市長選は4月9日が投票日となっている。
(SHIZUOKA Life編集部)