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2023/01/07

競技で異なるコロナ対応 バレー静岡代表は辞退 地元国会議員「やり方考え直す時期」

全国高校サッカー選手権の準決勝が行われた国立競技場

■全国サッカー選手権の決勝カード決定 昨年は準決勝1試合のみ

全国高校サッカー選手権は準決勝2試合が行われ、9日の決勝は岡山学芸館(岡山)と東山(京都)のカードに決まった。年末から年始にかけてはサッカーのほかにも高校生の全国大会が開催されているが、いまだ新型コロナウイルス感染拡大の影響が色濃く残っている競技もある。春高バレーは女子の静岡代表・富士見高校が欠場を余儀なくされ、地元選手の国会議員・細野豪志氏は「やり方を考え直す時期」と提言している。

 

野球は夏の甲子園が最も大きな大会と位置付けられているが、冬の全国大会が集大成となる高校スポーツは多い。全国高校サッカー選手権は7日に準々決勝2試合が行われ、岡山学芸館と東山が9日の決勝に駒を進めた。

 

1年前の選手権では、準決勝が1試合しか行われなかった。ベスト4に残った関東第一(東京)の選手2人から新型コロナの陽性反応が確認されたため、チームが出場辞退したためだった。関東第一と対戦予定だった大津(熊本)は不戦勝で決勝に進んだ。

 

高校サッカー選手権は今大会、出場校に対する新型コロナの一斉検査を撤廃した。各学校に体調管理を徹底し、体調不良の選手が出た際に検査するよう求めている。

 

マスク着用などのルールを設けている物の、試合会場に観客も入れている。開会式で入場行進する選手にマスクを着用させたことに対して批判的な声はあったが、出場を辞退する学校は出ていない。サッカーでは昨夏の全国高校総体(インターハイ)で、静岡代表の磐田東が部員1人の新型コロナ感染により出場を辞退し、大会運営の在り方に疑問の声が噴出していた。

春高バレーでは出場校全てに抗原検査を実施

■春高バレーはコロナで… 静岡代表と3連覇狙う岡山代表が辞退

一方、バレーボールの大会規定は今も厳しい。出場する全てのチームに新型コロナの検査を実施。女子では3連覇を狙う就実(岡山)と、富士市にある静岡代表・富士見の2校で陽性者が確認され、両校とも欠場した。富士見の陽性者は無症状だったという。

 

富士見の不戦敗について、富士市を選挙区とする自民党・細野豪志衆院議員は疑問を投げかけた。自身のツイッターで次のように投稿している。

 

「富士駅前で街頭演説をしているとアスリートのバレー部員はすぐ分かる。彼女達の努力を想像すると胸が傷む。コロナは特に若者の貴重な機会を奪っている。社会全体でやり方を考え直す時期だ」

 

■高校ラグビー決勝は選抜の“遺恨”解消 競技で基準にばらつき

7日に決勝が行われた全国高校ラグビーは、新型コロナの“遺恨”を払しょくする一戦だった。対戦した東福岡(福岡)と報徳学園(兵庫)は、昨年3月に開催された全国高校選抜大会と同じカードだった。

 

選抜大会では報徳学園が優勝した。しかし、東福岡がグラウンドに立たず不戦勝。東福岡の対戦チームに新型コロナの感染者が確認されたため、決勝を辞退していた。今大会では直接ぶつかり合い、東福岡が報徳学園を下して頂点に立った。

 

新型コロナの新規感染者数や死者数は全国各地で過去最多を更新しているが、政府は屋外でのマスク着用は不要としている。人の動きを活性化させる全国旅行支援も進めている。感染対策が緩和される動きとは対照的な高校スポーツ界。競技によってもばらつきがある判断には違和感と後味の悪さが残る。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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