2023/02/03
「行かない」、「書かない」、「待たない」 浜松市が目指す“一挙両得“の市民サービス
■2月24日から「書かない窓口」開始 手続き10分→6分に短縮
目指す形は「行かない」、「書かない」、「待たない」の市民サービス。浜松市が証明書の発行で快適な市民サービスと業務効率化の両立を目指す。2月24日からは今まで10分かかった手続きを6分に短縮する「書かない窓口」を開始する。
行政サービスの利用で、煩雑な手続きや待ち時間でイライラした経験がある人は少なくないだろう。浜松市は2月24日から「書かない窓口」をスタートする。
「書かない窓口」は、住民票の写しといった証明書発行を窓口の職員が手伝うサービス。市民は窓口でマイナンバーカードや運転免許証などの本人確認書類を提示すれば、これまで記入していた申請書を書かなくて良い。職員が市民に要件を聞きながら専用のシステムに入力して申請書を印刷し、市民は申請書の内容を確認して署名すれば手続きが完了する。
対象となる窓口は区役所、協働センター、ふれあいセンターなど市内58カ所で、住民票の写しの他にも印鑑登録証明書や所得証明書など29の手続きが可能になる。転居といった届出や届出に伴う国民健康保険や介護保険といった手続きも、窓口業務の繁忙期を終える6月から「書かない窓口」での対応を予定している。
「書かない窓口」は北海道北見市が先進的に取り組んでいる。浜松市の鈴木康友市長は「北見市が手掛けた事業だが、効率的で優れた取り組みなのでいち早く取り入れることにしました。市民へのサービス向上と窓口業務の効率化を同時に図りたいと考えています」と説明。これまで10分ほどかかっていた手続きを4分短縮できると市は試算している。
浜松市では書かない窓口に加えて、手続きのオンライン化やコンビニエンスストアでの証明書交付サービスの利用促進も同時に進めていく方針を示している。「行かない、書かない、待たない快適な市民サービスの提供と窓口業務効率化を両輪として推進していきます」と鈴木市長。浸透して機能すれば、市民にも行政にもメリットのあるサービスとなる。
(SHIZUOKA Life編集部)