2023/02/24
移住希望地で静岡県3連覇 全ての世代で全国トップ コロナ禍の地方人気続く
■窓口相談の移住地希望 静岡1位 栃木がジャンプアップ
東京都にある認定NPO法人ふるさと回帰支援センターが、全国の移住希望地ランキングを発表した。窓口相談者では静岡県が3年連続1位となった。20代以下から70代以上まで全ての世代でトップに立っている。
認定NPO法人ふるさと回帰支援センターは20年間にわたり全国の自治体と連携して地方移住を支援している。毎年、センターの窓口相談者とセミナー参加者を対象に移住地の希望アンケートを実施。最新の2022年版を公表した。
面談、電話、セミナー参加など移住相談の件数は5万2312件で、前年より5.7%増加した。2年連続で過去最高を更新し、地方移住への関心の高さが表れた。
都道府県別に見ると、窓口相談者の中で静岡県を移住希望先に選んだ人が最も多かった。これで3年連続のトップとなる。静岡県は対面相談を基本としながらオンラインを併用し、市町と連携して移住フェアや窓口相談会を数多く開催したことが1位の要因に挙げられている。窓口相談者の移住希望先トップ5は以下のようになっている。
①静岡県
②長野県
③栃木県
④山梨県
⑤福岡県
■セミナー参加者の希望地 広島が連覇 静岡は6位→5位
上位5つの顔ぶれは前年と大きく変わっていないが、長野県は4位から2位に上昇。栃木県が9位から3位へ順位を上げている。前年のトップ5から漏れた群馬県は9位となっている。
窓口相談者の年代別希望地では、20代以下から70代以上まで6つのカテゴリー全てで静岡県がトップだった。首都圏から近い立地や地方都市の希望者が増えていることが追い風となっている。
一方、セミナー参加者の移住希望先は、前年に続いて広島県が1位だった。県の担当者が窓口での相談内容や傾向を把握し、移住希望者のニーズに即したセミナーを企画。年間30回のセミナーを開催している。新潟県は9位から2位に大きく順位を上げ、静岡県は前年の6位から順位を1つ上げた。
①広島県
②新潟県
③愛媛県
④長野県
⑤静岡県
■テレワーク&今すぐ移住の希望者増加
2021年は「面談・セミナー参加者」、「電話等問い合わせ」、「セミナー開催数」と全てで前年を大きく上回った。そして、昨年は2021年の数字を3つとも更新した。
認定NPO法人ふるさと回帰支援センターの高橋公理事長は「地方移住への追い風がコロナ禍で引き続き吹いている。センターの相談窓口の体制を強化し、首都圏の移住希望者の動向を注視して、上手く捉えた都道府県が相談件数を伸ばした」とコメントした。全体的な傾向としては、「今すぐ移住したい(1年未満)」、「テレワーク希望」が増加し、移住希望者は40代以下が全体の7割ほどを占めている。
(SHIZUOKA Life編集部)