2023/03/09
静岡県議選まで1か月 県民の関心高まる? 半数近い選挙区で無投票当選の公算
■県議選4月9日投開票 候補者数は過去最少の見通し
静岡県議会議員選挙の投票日まで1か月となった。各地で立候補予定者向けの説明会が行われ、34選挙区に91人が出馬すると見通しとなっている。これまでの最少人数を下回り、半数近くの選挙区で無投票当選になるとみられる。
4年に一度、地方自治体の知事や市区町村長と議員の選挙を全国で一斉に行う地方統一選挙が来月に控えている。静岡県では知事選は行われないが、静岡や浜松の市長選、県議選が実施される。
統一地方選の前半戦に予定されている県議選は、3月31日に告示、4月9日が投開票日となっている。静岡県の選挙区は全部で34。各選挙区の立候補予定者に向けた説明会は、6日までに県内3会場で開催された。
立候補予定者説明会には現職、元職、新人合わせて91人の陣営が参加した。全陣営が出馬したとしても、過去最少だった2015年の95人を下回る。
この91人以外に立候補者がいない場合、全選挙区の半数近い16の選挙区で26人が無投票で当選する。特に、三島市や富士市、伊東市や熱海市など県東部と伊豆地域は無投票の公算が大きい選挙区が多い。
■静岡市葵区は定数5に8人の激戦 勢力争いの注目点は?
定数より立候補者が2人以上多くなると予想される選挙区は5つある。特に激戦となるのが静岡市葵区。定数5に対して、現職3人、元職1人、新人4人と合わせて8人が出馬する見込みとなっている。
その他、保守分裂となる焼津市は現職2人、元職1人、新人1人の計4人で2議席を争う。定数2の御殿場市・小山町には現職と新人、それぞれ2人ずつが立候補を予定している。
議会の勢力争いでの注目点は、川勝平太知事と対立する最大会派・自民改革会議が現在の39から議席を増やせるかどうか。湖西市を除く33の選挙区に、公認または推薦で現職と新人合わせて44人を擁立した。公明党静岡県議団や保守系の無所属議員と組んで、川勝知事の不信任決議を可決するために必要な51議席獲得を目指す。
川勝知事を支える第2会派・ふじのくに県民クラブは複数のベテラン県議が引退する。後任候補が議席を守れるかが注目。全体では20人の候補者擁立に向けて最終調整している。
4年前に行われた前回の県議選では、今回より1つ少ない33の選挙区のうち、10選挙区が無投票となった。選挙への関心を高めようと人気ユーチューバー・はじめしゃちょーさんを啓発キャラクターに起用したが、投票率は46.85%と戦後最低。今回は掛川市出身でサッカー日本代表の森保一監督を県議選のメインキャラクターに決定し、投票率50%以上を目標に掲げている。
(SHIZUOKA Life編集部)