静岡駅から徒歩3分の距離にある浮月楼

■4月27、28日に名人戦　提供するおやつ市民投票で決定

4連覇か、最年少記録更新か。渡辺明名人と挑戦者の藤井聡太王将による将棋の第81期名人戦第2局が4月27、28日に静岡市の料亭「浮月楼」で行われる。対局に加えて、将棋の大舞台で注目されるのが棋士たちに振る舞われる「おやつ」。今回、静岡市は2人に提供するおやつの候補を市民投票「おやつコンテスト」で決定する。

普段、将棋に興味のない人も注目しているのが、棋士に振る舞われる「おやつ」。今年1月に掛川市の掛川城二の丸茶室で行われた第72期王将戦第1局では、藤井聡太五冠と挑戦者の羽生善治九段に提供された「火の羊羹」に注文が殺到。1時間半で150本が完売した。

将棋と囲碁は静岡市ゆかりの徳川家康が好んだと言われており、静岡市は注目の対局を地元のお菓子をPRする機会と捉えた。会場の浮月楼は徳川慶喜の屋敷跡で、市内でも名高い料亭として知られている。

市は2月下旬から3月中旬にかけ、おやつの提供を希望する企業を募ったところ、和菓子15品、洋菓子10品のエントリーがあった。静岡市名物の安倍川餅や、名産のお茶やイチゴを使った商品、徳川家康にちなんだものなど多岐に渡る。

浮月楼の入口には徳川慶喜屋敷跡の石碑

■和洋25の商品エントリー　4月7日まで投票

この中から、和菓子と洋菓子それぞれ上位4品を市民投票で選び、合計8品をおやつの候補にするという。投票は専用フォームから4月7日まで受け付けている。

投票結果は4月中旬に発表する予定。市はNHK大河ドラマ「どうする家康」の関連事業としており、地元の商品を全国に発信して企業の認知度を向上させることを目的としている。

選ばれたおやつは、4月27、28日の第81期名人戦第2局と、5月に予定されている第78期本因坊戦で棋士に提供される。市は「将棋や囲碁に親しみがない皆さんも、おやつ選びに参加してください。おやつコンテストでタイトル戦を盛り上げましょう」と呼び掛けている。

（SHIZUOKA Life編集部）