2023/04/03
サッカーJ2清水エスパルス 19位低迷で監督交代 最近10年で11人目の指揮官
■ゼ・リカルド監督の契約解除 秋葉忠宏コーチが新監督就任
J2清水エスパルスはゼ・リカルド監督との契約を解除すると発表した。代わって、秋葉忠宏コーチが就任する。クラブは1年でのJ1復帰を目標に掲げていながら、ここまでリーグ戦は7試合未勝利で22チーム中19位と低迷。監督交代は、最近10年で延べ11人目となった。
開幕から苦しい戦いが続くエスパルスが監督交代に踏み切った。リーグ戦7試合で5分け2敗と、いまだ勝利がない。早くもJ1自動昇格の2位に勝ち点11差をつけられている。
ゼ・リカルド監督は昨年6月に成績不振の責任を取った平岡宏章前監督から引き継いだ。J1復帰を託されながら、シーズン序盤で解任となり、クラブを通じて次のようにコメントした。
「我々の目標は尊敬され、恐れられ、高いインテンシティーで勇敢に戦う強いエスパルスを復活させることでした。それが十分に果たせず、はがゆく、申し訳なく思います。遠い場所からにはなりますが、これからは皆さんとともに、勝利に満ちたクラブの未来を祈り応援し続けます」
■10年間で延べ11人目の指揮官 秋葉新監督「かつてない窮地」
エスパルスはゼ・リカルド監督の後任に、秋葉忠宏コーチの就任を発表した。秋葉新監督はDFとしてアルビレックス新潟などでプレー。現役引退後はU21、22、23日本代表コーチや水戸ホーリーホックの監督などを歴任し、今シーズンからエスパルスのトップチームでコーチを務めていた。クラブを通じてコメントが発表された。
「現在、クラブはかつてない状況に陥っています。この窮地を乗り越えるためには、エスパルスを愛する全ての皆さんの力を集結し、より深い絆を築き合い、同じ方を向いて困難を乗り越えていく必要があります。オリジナル10のエスパルスだからこそ、達成可能であると確信していますし、そのために皆さんの力を貸してください」
エスパルスの指揮官は最近10年間、目まぐるしく交代している。最も長く指揮したのは2016年と2017年、2シーズンでチームを率いた小林伸二監督。暫定監督を含め、秋葉新監督が延べ11人目となる。
<2014年>
アフシン・ゴトビ監督→大榎克己監督
<2015年>
大榎克己監督→田坂和昭監督
<2016年>
小林伸二監督
<2017年>
小林伸二監督
<2018年>
ヤン・ヨンソン監督
<2019年>
ヤン・ヨンソン監督→篠田善之監督
<2020年>
ピーター・クラモフスキー監督→平岡宏章監督
<2021年>
ミゲル・アンヘル・ロティーナ監督→平岡宏章監督
<2022年>
平岡宏章監督→篠田善之監督→ゼ・リカルド監督
<2023年>
ゼ・リカルド監督→秋葉忠宏監督
■山室社長もファン・サポーター向けにコメント
シーズン序盤での監督交代に、エスパルスの山室晋也社長もコメントを発表した。「ファン・サポーターの皆様へ」と題し、クラブのホームページで以下のように記した。
「クラブ一同、強い意志のもとに試合に勝利し、応援いただいている全ての皆さまとともに喜びと感動を分かち合い、強いエスパルスを観ていただく予定でした。しかし、まさに新たな第一歩を踏み出そうとした矢先での、まさかのつまずきが生じてしまいました」
「ファン・サポーターの皆さまの落胆する気持ちをお察しすると、本当に大変申し訳なく思います。しかし、どんな状況になろうともエスパルスを応援してくれる方がいる限り、エスパルスの再生を決して諦めず、また今後どのような事態が起ころうとも、何度でも起き上がり前を向いて取り組んでいく所存であります」
リーグ戦は残り35試合。チームを立て直す時間は十分にある。
(SHIZUOKA Life編集部)