2023/04/06
程遠い男女均等 静岡県議選の候補者は女性16% 4分の3が男性のみの選挙区
■県議選4月9日投票 立候補者92人中、女性は15人
4月9日の投開票の静岡県議会議員選挙は現在、期日前投票が行われている。県内34の選挙区に計92人が立候補し、女性立候補したのは9選挙区、15人にとどまった。前々回、前回と比べて女性の割合は高くなっている傾向にあるが、「候補者数の男女均等」までの道のりは遠い。
統一地方選の前半戦にあたる県議選は4月9日の投票日に向け、選挙戦が繰り広げられている。静岡県内には34の選挙区があり、女性が立候補したのは函南町、藤枝市、静岡市葵区など9つの選挙区。全体の26%にとどまっている。
女性候補者の人数は15人。全体の立候補者数は92人に占める割合は16%にとどまった。前回2019年の県議選では女性候補者は計12人で12%、2015年は9人で9%だったことを考えると、増加傾向にあるものの、低い水準が続いている。
今回を含めた直近3回の県議選で全て女性候補者がいたのは、函南町、藤枝市、富士市、静岡市清水区、浜松市中区の5つの選挙区。函南町は定数1と少ないが、その他は3~4人区と女性候補者が比較的多くなっている。
今回の県議選では、藤枝市と静岡市清水区で女性候補者の割合が高くなっている。無投票の藤枝市は3人中、2人が女性。定数4に5人が立候補した静岡市清水区は、3人が女性となった。
■2018年に「候補者男女均等法」 現職国会議員や首長は…
静岡県議選の候補者に女性が占める割合は、全国の傾向と大きな差はない。2018年施行の候補者男女均等法は、国政選挙に加えて地方選挙でも候補者の男女比をできる限り均等にすることを目指すとしている。また、政府は2020年の第5次男女共同参画基本計画で、2025年までに統一地方選の女性比率35%を掲げているが、実現は簡単ではない現状が浮き彫りになっている。
県議選と同じ日に行われる静岡市長選は候補者3人のうち1人が女性、浜松市長選は2人とも男性となっている。浜松市議選は出馬した62人中、女性が19人と31%に上っている。
静岡県選出の国会議員は現在、衆参合わせて17人おり、女性は衆院静岡1区の上川陽子さんと参議院議員の平山佐知子さんの2人。首長には島田市の染谷絹代市長がいる。現状の政治家を見ても、今回の県議選の候補者を見ても、男女均等には程遠い。
(SHIZUOKA Life編集部)