2023/04/11
有村架純さんの足跡をたどって 映画「ちひろさん」 静岡県の港町で聖地巡礼
■映画の重要シーン焼津市 ロケ地10か所がマップに
女優の有村架純さんが主演した映画「ちひろさん」の舞台となった静岡県焼津市のロケ地マップが完成した。マップには、有村さんらが登場する撮影シーン10か所が記されている。焼津市観光協会はホームページで公開し、市内の撮影関連施設などで配布もしている。
「ちひろさん」は有村さん演じる元風俗嬢のちひろが海辺の小さな街にある弁当屋で働く姿と、周囲の人々との関わりを描いたヒューマンストーリー。有村さんのほかに、風吹ジュンさんや市川実和子さんらが出演している。全国の劇場公開に加えて、米国の動画配信会社大手「Netflix」でも世界中に配信されている。
撮影は昨年3月から4月にかけ、焼津市と静岡市を中心に静岡県内各地で行われた。焼津市は「海辺の街」の重要な舞台の1つとなっている。
撮影をサポートした焼津市観光協会は今月、市内10か所のロケ地をまとめたマップを作成。聖地巡礼をきっかけに、焼津の魅力を知ってもらうおうとしている。マップは観光協会のホームページに掲載したほか、ロケの関連施設などでも配布している。
■ちひろの家、焼津高校など シーンの説明と住所記載
ロケ地マップには住所と映画のどのシーンに登場するかが記されている。例えば「焼津魚市場会館」は、次のように説明されている。
「ちひろ(有村架純)と浮浪者のおじさん(鈴木慶一)、高校生のべっちん(長澤樹)が、ちひろやオカジ(豊嶋花)と過ごした“廃ビル”の一室。また、ちひろが働く弁当屋裏手の撮影も」
焼津魚市場会館のほか、「ちひろの家」、「石津水天宮」、「焼津高校」、「焼津港」などが書かれている。また、ロケ地を回りながら焼津のグルメを楽しめるように、マグロやカツオ、サバやサクラエビといった自慢の海産物情報も掲載している。
また、焼津駅南口正面の焼津市観光協会では「ちひろさんミニコーナー」を期間限定で開設している。市内で撮影された写真を展示しており、ここでしか見られない貴重な1枚と出会える。
■人口13万7000人の港町 水揚げ金額7年連続日本一
静岡県中部に位置する焼津市は人口約13万7000人の港町。静岡市と隣接しており、焼津市の中心部から静岡市街地までは車で30分ほどの距離にある。
市内にある焼津港と小川港を合わせて水揚げ金額は昨年504億円で、7年連続全国1位だった。特に有名なのがマグロとカツオ。映画「ちひろさん」の聖地巡礼をきっかけに、焼津が誇る海産物のファンが増えることも期待されている。
(鈴木 梨沙/Risa Suzuki)