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2023/04/14

広瀬麻知子さんコラム 母親になって知った母の偉大さ マイナス思考から変身中

昨年8月に長女が生まれて長男はお兄ちゃんに(本人提供)

■子育ての相談相手は母 「性格を変えなさい」の助言

静岡朝日テレビの元アナウンサーで、子育ての奮闘中の広瀬麻知子さんが綴るコラム「広瀬奮闘中」。今回のテーマは母の存在。自身が母親となって、その偉大さを再認識したという。育児の大先輩である母のアドバイスを受けて、広瀬さんは性格を変えようとしている。

 

長男が生まれた3年前は、新型コロナウイルスの流行が始まった頃でした。まだ情報が少なく、長男に感染する怖さがあったので、1年間はほとんど外出しませんでした。

 

初めての子育てで不安ばかりの中、心強かったのが母の存在でした。当時は、ほぼ毎日電話していました。私はネガティブな性格なので、小さなことでも考え込んでしまいがちです。育児で上手くいかなかったことを電話で話すと、母からは子育ての仕方に悩むのではなく「性格を変えなさい」と言われました。

 

悩みは1人で抱え込むと、どんどんマイナス思考になって、子どもにも影響を与えてしまうと思います。母に電話をすると気持ちが楽になりますが、ずっと頼りにするわけにはいきません。長男が歩き始めて公園に行くようになってからは、ママ友をつくろうと決心しました。

 

私は人見知りで、自分から話しかけるのが苦手です。でも、「性格を変える」、「一歩を踏み出さなければ自分を変えられない」と、公園にいる初対面のママさんや散歩に来ているお年寄りに積極的に声をかけるようにしました。

 

当時は長男と一緒に、静岡市の森下公園に毎日のように行っていました、顔見知りの人が増え、同い年のママ友も何人かできました。悩んでいるのは自分だけではなかったと知ると安心しますし、長男より年上のお子さんを育てているママ友にはアドバイスをもらいました。この頃から、子育てを心から楽しめるようになりました。

家族4人で長男が大好きなイチゴ狩り(本人提供)

■孫に甘くしない育て方 里帰り出産中に育児の学び

母のすごさは、昨年8月に長女を出産した時にも感じました。私は長男を連れて千葉の実家で里帰り出産したのですが、4か月ほど実家で生活しました。その時、母は私の長男に色んなことを挑戦させていました。

 

ハサミで紙を切らせたり、料理を手伝わせたり、お花を植える時にスコップを渡して肥料を入れさせたり。私だったら危ないと思って先回りしてしまうことでも、母は「2歳になったから、やってみよう」と長男に声をかけて経験を積ませます。もちろん、怪我をしないように準備やサポートをしています。

 

息子はできることが増えると喜んでいました。失敗すると、どうすれば良いのか考えます。一般的に祖母は孫に甘くなりがちですが、母は私の息子に対して叱るべき時は叱ります。経験や失敗から学ばせる母は、私を含めて3人の子どもを育てただけあるなと勉強になりました。

 

日々の子育ては「あれで本当に良かったのかな?」と反省が尽きませんが、母やママ友の存在は私の大きな助けになっています。1人で抱え込んでいるママさんには、「悩みの共有や相談」、「一歩踏み出して声をかける勇気」の大切さを伝えたいです。私も、まだまだなんですが。

 

<プロフィール>

広瀬麻知子(ひろせ・まちこ)。千葉県我孫子市出身。2010年に静岡朝日テレビにアナウンサーとして入社し、1年目から「ピエール瀧のしょんないTV」を担当。その後、情報番組のMCや県内ニュースのキャスターを務め、20203月付で退社した。2018年に当時清水エスパルスでプレーしていた河井陽介選手(現在はファジアーノ岡山所属)と結婚。現在2児の母。

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