2023/04/29
将棋名人戦で選ばれた5種のおやつ 一番人気は「茶っふる」 家康や猫の商品も注文
■静岡市で名人戦 藤井聡太竜王が渡辺明名人に勝利
将棋の名人戦7番勝負の第2局が27、28日に静岡市で行われ、挑戦者の藤井聡太竜王が渡辺明名人を破った。注目された2人の棋士が選んだおやつは、2日間で計5種類。1日目の午後は両者とも「茶っふる」を選び、2日目の午前は渡辺名人が家康のバームクーヘン、藤井竜王は猫のクッキーと好みが分かれた。
名人戦は4連覇を目指す渡辺明名人と、史上最年少の名人獲得を狙う藤井聡太竜王による注目のシリーズとなっている。7番勝負の第2局の舞台は静岡市の浮月楼。先手の藤井竜王が87手で渡辺名人に勝利し、対戦成績を2勝0敗とした。
今回の名人戦は対局に加えて、2人が選ぶおやつも注目されている。静岡市は地元の商品を全国に発信するシティプロモーションとして、市内の企業からおやつ候補を募集した。和菓子と洋菓子合わせて25品の応募があり、市民投票の結果、計8品が選ばれた。
渡辺名人と藤井竜王は、その8品の中から好きなおやつを選択している。対局の午前と午後、それぞれ1つを選べる形となっていた。
■1日目の午後は両棋士が「茶っふる」選択
1日目は、渡辺名人が「漆黒の甲冑と徳川四天王のタルト」、藤井竜王は「玄米茶のわらび餅」を注文した。漆黒の甲冑と徳川四天王のタルトは、フルーツタルト専門店キルフェボンの新作で、ほろ苦いココア風味の生地に重厚感のあるチョコレートクリームを使ったタルト。家康の漆黒と金の甲冑をチョコレートソースと金箔で表現し、徳川四天王をイメージしたフルーツを飾っている。
玄米茶のわらび餅は、創業1945年の老舗和菓子店・大国屋製菓舗の商品。わらび餅に、静岡茶発祥の地・足久保の「ティーワークス」の玄米パウダー練り込まれている。安倍川の伏流水で大岩の湧き水「竹千代の水」を使っており、のど越しの良さを特徴にしている。
1日目の午後は、2人とも同じおやつを選択した。創業100年を超える茶問屋が始めた日本茶とお菓子の店・茶町KINZABUROの「茶っふる」。香り高い本山茶を使ったワッフルと石垣いちごのピューレを使用したワッフル、2種類で静岡市をまるごと堪能できる組み合わせとなっている。
■2日午前は対照的 家康バウムクーヘンと猫のクッキー
2日目の午前は、渡辺名人は再び徳川家康をモチーフとした商品を選んだ。あいネット倶楽部の「どうする家康バウムクーヘン 特濃抹茶 富士の初雪」。厳選した静岡県産の一番摘み抹茶をぜいたくに使ったバウムクーヘン。富士山の初雪をイメージしたホワイトチョコが厚手にコーティングされている。
一方、藤井竜王はCAT&BAKES 9456の「ぼくたち8人兄弟クッキー」を選んだ。猫の形をした一口サイズのクッキーで、国産のフレッシュバターの風味が広がる。味はプレーンとココアの種類が用意された。
2日目の午後は、どちらの棋士も飲み物のみの注文だった。渡辺名人はアイスコーヒー。藤井竜王は冷たい鉄観音烏龍茶と凍頂烏龍茶を頼んだ。
2人が選んだおやつ、さらにはコンテストの8品に入ったおやつを販売する店では早くも注文が増えているという。ゴールデンウィークで県外の観光客も増加する時期だけに、一層の名人戦効果に期待する店もあった。名人戦の第3局は5月13、14日に大阪府の高槻市で行われる。
(SHIZUOKA Life編集部)