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2023/05/07

全国旅行支援の割引き条件変更 ワクチン、陰性証明不要 身分証明書は忘れずに

全国旅行支援の割引き条件は5/8から緩和

■新型コロナ5類引き下げ 証明書なしで割引き対象

1人1泊最大5000円の割引きを受けられる全国旅行支援は5月8日から、条件が緩和される。新型コロナウイルスの5類引き下げに伴う変更で、ワクチン接種証明や陰性証明を持参しなくても、割引きが適用される。

 

全国旅行支援は政府が進める観光需要喚起策で、静岡県では「今こそ しずおか 元気旅」の名称で事業が展開されている。お得に宿泊できるとあって、観光地のにぎわいにつながっている。

 

政府は当初、全国旅行支援の期間を3月31日までとしていたが、6月30日の宿泊分まで延長している。これまで割引の対象には、新型コロナの陰性またはワクチン3回接種の証明が条件となっていた。宿泊先で証明書を提示しなければ、割引きが適用されなった。

 

しかし、政府が5月8日から新型コロナを感染症法上の5類に移行させることを受け、全国旅行支援の条件も変更した。ワクチン接種や陰性の証明は不要で、身分証明書を提示すれば割引きを受けられる。

 

■1人1泊最大5000円お得 6月30日まで

割引き率は旅行代金の2割のまま変わらない。交通付き宿泊旅行は1人1泊5000円、それ以外は3000円が割引きの上限となっている。地域クーポンも平日が2000円、休日は1000円と従来通りとなる。

 

ゴールデンウィーク明けの5月上旬から梅雨に入る6月は旅行の閑散期となっている。政府も静岡県も全国旅行支援をきっかけに、観光需要の高まりにつなげたい考えだ。

 

観光庁によると、昨年1年間で国内に宿泊した日本人は延べ4億4000万人に上っている。新型コロナ感染拡大前の2019年と比べて、1割減少まで客足は戻っている。全国旅行支援がスタートした昨年10月から12月までの3か月間は、2019年の同じ時期よりも増えている。

 

数字上は観光需要の効果が出ているが、割引きの恩恵を受けているのは時間に余裕のある高齢者に偏っているという分析もある。宿泊料金や地域クーポンの補助金は税金でまかなっているため、「不公平」という声も少なくない。

 

また、飲食店をはじめとする新型コロナで打撃を受けた業種からは、観光業への手厚い支援に疑問の声も上がっている。6月30日の全国旅行支援終了、政府による効果の検証は不可欠になる。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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