5月8日から高齢者らを対象にした新型コロナワクチン春接種開始

■5月8日から春接種　9月から5歳以上対象の秋接種

新型コロナウイルスは5月8日から5類に移行となり、医療費は自己負担となった。ただ、今年度中はワクチン接種が無料で、静岡県でも5月8日から65歳以上の高齢者や医療従事者らを対象にした春接種がスタート。9月からは5歳以上の全ての人を対象にした秋接種が予定されている。

政府は5月8日、感染症の法律上「2類相当」としてた新型コロナウイルスを季節性インフルエンザと同じ「5類」へ引き下げた。重症化リスクの軽減が主な理由として挙げられている。これに伴い、今まで無料だった新型コロナの医療費や検査は原則自己負担となり、新規感染者や死者数、病床使用率といった静岡県からの発表も変更される。

ワクチンに関しては、今年度まで無料で接種できる。5月8日から始まる春接種では、「65歳以上の高齢者」、「基礎疾患のある人」、「医療や介護現場で働く人」が対象となる。8月末まで、オミクロン株対応のワクチンを新たに1回受けられる。9月からは秋接種が予定されている。春接種と同様に無料で、5歳以上の全ての人が対象となる。

春接種も秋接種も、接種会場は原則として住民票のある市町の医療機関や集団接種会場になる。住んでいる市町から接種券や接種のお知らせが届くため、案内に従って接種の予約をする。

■ワクチンで免疫獲得必要　同じ5類のインフルエンザと違い

静岡県では、ファイザー社やモデルナ社のワクチンにアレルギーや強い副作用がある県民に対し、ノババックスワクチンの接種センターを設置している。期間は7月20日までの毎週木曜日で、伊豆の国市にある順天堂大学医学部附属静岡病院が会場となっている。

予約は県の新型コロナ対策推進課専用ダイヤル（080-8659-4205）で、平日の午前9時から午後5時まで受け付けている。接種希望日の2日前までの予約が必要になる。

なぜ、新型コロナが5類引き下げとなってもワクチン接種が必要なのか。専門家は、自然感染した日本人の割合が欧米よりも低く、ワクチンによる免疫の獲得を続ける必要があると指摘する。季節性インフルエンザと同じ5類に位置付けられたといっても、インフルエンザほど重症化率や致死率が低くないという。

政府は来年度以降、ワクチンの定期接種を検討している。具体的な議論は今秋に始まる見通しで、ワクチンは自己負担になる可能性もある。長期化している新型コロナウイルス感染拡大は、5月8日の5類移行で新しい局面を迎えた。

（SHIZUOKA Life編集部）