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2023/05/18

浜松市など7市町追加 J2ジュビロ磐田の静岡県西部ホームタウン化に賛否の声

ホームタウンを静岡県西部全体に拡大するジュビロ磐田

■磐田市民は賛否両論 「メリットある」、「熱が下がる」

磐田市を拠点とするサッカーJ2ジュビロ磐田は16日、浜松市や掛川市など7市町が新たにホームタウンに加わったと発表した。静岡県西部全体で支える形となり、各市町の市民には賛否両論が巻き起こっている。中でも、地元紙が「Jチーム構想」を報じたばかりの浜松市では、複雑な思いの市民が少なくない。

 

ジュビロ磐田は現在、静岡県西部に位置する磐田市で活動している。今回の発表では、御前崎市、菊川市、掛川市、森町、浜松市、湖西市の7市町が新たにホームタウンに加わる。4月に開かれたJリーグ理事会で承認されたという。ジュビロは磐田の浜浦幸光社長は公式ホームページで次のようにコメントしている。

 

「各市町の関係者の皆さま、ホームタウンへの加入にご快諾いただき誠にありがとうございます。ジュビロ磐田は、磐田市はもとより県西部地域でのホームタウン活動に取り組んでまいりました。県西部地域で支えてくださる皆さまに『より親しまれ愛されるクラブ』を目指したホームタウン活動に一層取り組み、世界で躍動するクラブづくりに努めてまいります」

 

磐田市民の間では、ホームタウンの拡大を歓迎する声と否定的な意見が交錯している。観客増加を期待する人は「スタジアムに行っても空席が目立って寂しい時がある。エコパスタジアムは袋井市にあるし、県西部全体で応援する方が盛り上がる」、「浜松市は企業の数が多いので、スポンサー収益が増えるメリットがある」などと話す。

 

一方、「ジュビロ磐田というクラブ名で、磐田市以外の市民が愛着を持つのか疑問」、「磐田のクラブだから磐田市民として誇りがあった。県西部のクラブになったら確実に応援する熱が下がる」という意見もあった。

ジュビロのマスコット「ジュビロくん」

■4日前に地元紙で「浜松にJチーム構想」の報道 市民の心境複雑

浜松市が追加されたことで、全国の政令指定都市全てがJリーグクラブのホームタウンに認定された。その浜松市では、市民が複雑な反応を示している。ジュビロ磐田がホームタウン拡大を発表した4日前、地元紙の静岡新聞が「浜松にJチーム構想」と題した記事を掲載したためだ。記事では、浜松市でJリーグチームを発足させる構想が動いており、関係者は検討を進め、現在活動中の3つのチームが候補に浮上していると報じている。

 

浜松市民の中には「静岡新聞を見て、浜松からJリーグのクラブが誕生すると期待していた。静岡新聞に載っていた3つのチームのうちのどこかが、浜松のホームタウンにする可能性があるのか知りたい」、「長年、磐田市で活動してきたチームのホームタウンになると言われても、あまり親近感が沸かない。静岡新聞で浜松にJリーグのチームができる構想が進んでいると読んだばかりなのに、浜松にはチームができないだろうか」といった声が上がった。

 

それに対し、「元々、ジュビロを応援していたので、浜松もホームタウンになってうれしい」、「1つの自治体でクラブを支えるのは難しい面もあるので、複数の市町で地域としてサポートした方が良いと思う」など歓迎する意見もあった。

 

磐田市の1つから、静岡県西部全体8市町にホームタウンが拡大されるジュビロ磐田。クラブが、どんな方向へ進んで行くのか注目される。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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