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2023/06/02

“非自民のスター”が自民党支部長に就任決定 前任者は週刊誌報道で離党

細野氏の支部長就任を決定した自民党本部

■1年近く空席 衆院静岡5区支部長に細野豪志氏

自民党の細野豪志衆議院議員が、衆院静岡5区の支部長に決定した。前任の吉川赳衆院議員が週刊誌報道を受けて離党し、支部長が1年近く事実上、空席となっていた。

 

三島市や御殿場市などを選挙区とする衆院静岡5区は長年、非自民の細野氏と自民党公認候補の吉川氏が議席を争っていた。2012年から4度対決して、いずれも細野氏が大差をつけて当選している。直近の2021年は無所属で出馬した細野氏が当選し、吉川氏は比例で復活当選した。

 

この選挙後、細野氏は自民党入りが認められた。一方、小選挙区で破れた吉川氏は支部長を継続していたが、2022年6月に週刊誌で18歳の女性と飲酒し、ホテルで金銭を渡したと報じられた。

 

吉川氏は週刊誌の内容を否定したが、党に迷惑をかけたとして離党した。衆院静岡5区の自民党支部長は、県連会長の城内実衆院議員が代行。事実上の空席となっていた。

 

吉川氏の離党直後から、県連内には支部長に細野氏を推す声があった。しかし、選挙で長年戦い、民主党時代には幹事長や環境大臣といった要職に就いていた細野氏を支部長にすることに対し、一部では反対の声があった。

自民党県連大会に出席した細野氏

■細野氏「再出発の機会を与えていただき稀にみる幸せ者」

事態が動いたのは5月だった。5月29日の自民党県連大会で細野氏を支部長にする方針を固めようと、各支部で調整が進められた。解散総選挙がささやかれる中、支部長不在の状況を解消する必要性に迫られた背景がある。

 

各支部は「選挙に強い細野氏以外に支部長の適任者はいない」などと判断し、支部長就任を了承。県連大会後の総務会で、細野氏を支部長として党本部に上申することが決まった。細野氏は自身のツイッターで「大きな山を越えたと感じています。『開かずの扉』を開けていただいた自民党静岡県連の皆さん、静岡5区の自民党関係者の皆さんに心より感謝申し上げます」とつづった。そして、こう続けた。

 

「これまでに野党から自民党入りした政治家は少なくありませんが、私の場合は18年間、7回の選挙を非自民で戦ってきた過去があります。2017年の希望の党の敗北から5年間は長く厳しい道のりでした。浮き沈みの激しい政治家人生にあって再出発の機会を与えていただいた私は稀にみる幸せ者だと実感しています」

 

自民党内や支援者の理解を得て、支部長に就任した細野氏。次期衆院選では有権者がどんな判断をするのか注目される。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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