2023/07/18
危険な暑さに警戒アラート発表 改めて知っておきたい熱中症の予防法と応急処置
■静岡県は17日に35人搬送 高校野球の応援でも熱中症
東海、近畿、関東甲信は18日、最高気温が40℃近くまで上がるところがあると予想されている。静岡県にも熱中症警戒アラートが発表されており注意が必要。改めて熱中症の予防法や体調に異変が出た時の対処法を知っておきたい。
静岡県内は17日、浜松市天竜区佐久間で今年の県内最高気温となる37.6度を記録した。19の観測地点のうち、4つの地点で35度以上を観測。前日に続く猛暑日となった。重症者1人を含む35人が救急搬送され、全国高校野球選手権静岡大会が開催された焼津球場では、スタンドで応援していた生徒ら7人が熱中症の症状を訴えた。
18日も朝から気温が上がり、夜まで高温が続くとみられている。屋外はもちろん、室内でも注意が必要なのは熱中症。静岡県は以下の4つを対策のポイントに挙げている。
①こまめな水分補給
喉が渇く前に水分を補給し、塩分が0.1~0.2%含まれている水分を推奨。一般的に食事以外に1日当たり1.2リットルの水分摂取が目安。
②暑さを避ける
外出時は暑い日や時間帯を避け、少しでも異変を感じたら涼しい場所に異動して水分を補給する。室内でも熱中症のリスクがあるため、冷房を活用する。
③暑さに備えた体づくり
暑さに体を慣らす。必ず水分補給を忘れず、無理のない範囲にとどめる。
④酷暑時には体を冷却
脇の下、首、足の付け根(股関節)の冷却が効果的。
■救急搬送の約半数は高齢者 応急処置で救命可能
県は、予防法を知っていれば熱中症は防げるとする一方、死に至る可能性があると注意を呼びかけている。また応急処置を知っていれば命を救えるという。
意識がある熱中症患者の応急処置は、「涼しい場所へ避難」→「衣服を脱がせ、体を冷やす」→「水分と塩分の補給」。意識がない場合は「救急隊の要請」をしてから、涼しい場所へ避難させ、衣服を脱がせて体を冷やす。体を冷やす場合は予防法と同様、脇の下、首、足の付け根が効果的。倒れた時の状況を把握している人が医療機関に同行する。
病院の搬送を必要とするのは中等症。頭痛や吐き気、嘔吐や倦怠感といった症状が表れ、体がぐったりして力が入らなくなるという。
昨年度は5~9月に全国で7万1029人、静岡県では1688人が熱中症で救急搬送された。県内では7月が646人と最も多い。搬送された人の約半数は65歳以上の高齢者。体内の水分が不足しやすいことに加えて、暑さに対する感覚機能と体の調整機能が低下していることが理由に挙げられている。
熱中症は毎年、注意喚起がされているにもかかわらず、死者が出ている。予防法と応急処置を知っておけば命を救えるだけに、知識を身に付けておく必要がある。
(SHIZUOKA Life編集部)