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2023/07/27

質問に答えるとAIがオススメの本を選定 磐田市で静岡県初のシステム導入

磐田市の「ひと・ほんの庭にこっと」に導入された「ぴたりえたっち」

■子育て支援施設「ひと・ほんの庭にこっと」 718日から開始

それぞれの子どもにピッタリの本をロボットが選ぶ。図書館機能のある磐田市の子育て支援施設「ひと・ほんの庭にこっと」に、AI絵本推薦システム「ぴたりえたっち」が静岡県内で初めて導入された。本の貸し出し数増加が期待されている。

 

子どもたちにとって楽しみな夏休みが始まった。磐田市にある「ひと・ほんの庭にこっと」にも、園児や小学生の姿が増えている。

 

この施設では、今月18日から“スタッフ”を増員した。貸し出しカウンター近くで子どもたちを迎えるロボットの「SOTA(そうた)」。子どもたちに「年齢」、「好きな色」、「好きな絵本の図柄」、「ジャンル」などを質問し、子どもたちがタッチパネルで選んだ答えによって所蔵している約3000冊の中から興味に合った絵本や児童書を勧めるロボットだ。

 

このAI(人工知能)を使って子どもに合った本を選ぶシステム「ぴたりえタッチ」は、京都府にあるNTTコミュニケーション科学基礎研究所が開発した。導入されたのは、兵庫県西宮市、沖縄県恩納村に続いて、磐田市が全国で3例目となる。

 

■本の貸し出し数増加に期待 9月からは全国初のシステムも

「ひと・ほんの庭にこっと」に導入されてから1週間が経ち、早くも子どもたちから人気を集めている。一般的な図書館では騒がしくなって敬遠されがちだが、この施設は子育て支援施設のため、日常的に子どもたちの声であふれている。子どもも保護者も周りを気にせず、ロボットとの時間を楽しめる。

 

「ひと・ほんの庭にこっと」では順調に本の貸し出し数が伸びていた。ただ、昨年度は入館者が増えたにもかかわらず、貸し出した本の数は減少。担当者は「子どもたちが本を選ぶことに興味を持って、より多くの本に触れてほしいと思っています」と「ぴたりえタッチ」に期待を寄せている。

 

「ぴたりえタッチ」に加えて、9月からは絵本や児童書の感想をロボットと対話できるシステム「ぴたりえチャット」も設置する予定。これは全国で初めての取り組みになるという。

 

(鈴木 梨沙/Risa Suzuki)

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