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2023/08/08

最年少当選の静岡県議が無免許運転 辞職はしない意向 不祥事で離党止まりに県民は納得?

無免許運転が発覚した中山真珠県議(本人のInstagramより)

■静岡市清水区選出の中山真珠県議 失効把握して無免許運転

今年4月の静岡県議会議員選挙で初当選を果たした中山真珠県議が8日、会見を開いて無免許運転を謝罪した。所属する会派・ふじのくに県民クラブから除名され、国民民主党県連には離党届を提出したが、「一層仕事にまい進することで罪を償っていきたい」と議員は続ける意向を示した。

 

ふじのくに県民クラブや国民民主党県連によると、静岡市清水区選出の中山県議は4日、静岡市内で運転中に横断歩道で一時停止せず歩行者の通行を妨げたとして違反切符を切られた。その際、免許の有効期限が切れていたことが発覚した。

 

中山県議は8月1日に別件で身分証明書が必要になった際、免許の期限が失効していることに気付いたという。翌日に運転免許センターへ行ったが、受付時間を過ぎていたため更新できなかった。当初は違反切符を切られるまで免許失効を把握していなかったと説明したが、8日の会見では「気が動転していた」と釈明した。

 

中山県議は所属するふじのくに県民クラブは除名となり、国民民主党県連には離党届を提出している。会見では「多大なるご迷惑とご心配をおかけしたことをお詫び申し上げます」と無免許運転について謝罪した。その上で、議員辞職はせずに無所属で活動していく考えを口にした。

中山県議は4月の県議選で定数5の静岡市清水区に出馬して当選

■「仕事にまい進して罪を償う」 中山県議の意向に県民は?

「辞めることで責任を取るというよりは今回のことを深く反省し、一層仕事にまい進することで罪を償っていきたいと思っております」

 

中山県議に限らず、不祥事を起こした政治家は離党にとどまり、議員辞職するケースは少ない。最近の静岡県内では、未成年との飲酒が週刊誌で報じられた吉川赳衆院議員が昨年6月に自民党を離党し、無所属で活動を続けている。

 

こうした判断に納得している静岡県民は少ない。今回の中山県議の会見を受け、「仕事にまい進して罪を償うというのは論点がずれていると感じる。議員を一度辞職してから再び選挙に出て、有権者に信を問うべき」、「中山県議がふじのくに県民クラブや国民民主党の所属だったから投票した有権者は少ないはず。無所属で活動を続けるのはおかしい」などの声が上がっている。

 

中山県議は、ふじのくに県民クラブで県議を5期務め、国民民主党に所属していた林芳久仁氏の後継として県議選に立候補した。静岡市清水区は定数4に対して5人が出馬。中山県議は1万4428票を獲得して3番目で当選し、落選した候補者には3400票余りの差をつけた。史上最年少での当選だった。有権者の中には、会派や政党の支援があったからこそ中山県議は初当選したとみる人が少なくない。

 

政治家が辞職せずに離党する判断は有権者の理解を得ているとは言い難い。吉川衆院議員も自民党の公認候補として出馬して比例で復活当選しているだけに、県民からは「自民党の看板がなかったら議員バッジをつけていない。離党するなら議員辞職をしないと筋が通らない」、「報道された内容が事実ではなく納得がいかないのであれば離党する必要はないし、非を認めるのであれば議員を辞めるべき」といった趣旨の意見が大半を占める。

 

離党は謝罪や反省の表れとして有権者に伝わるのか。有権者に投票で選ばれる立場の政治家は、その声に耳を傾ける必要がある。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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