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2023/09/03

SDGsの効果実感する企業7割 トップは企業イメージの向上 2位~5位は?

17の目標を色で表現したSDGsのバッジ

SDGsに積極的な企業58.1% 昨年から2.8ポイント増加

民間の調査会社・帝国データバンクが、SDGs(持続可能な開発目標)に関する静岡県内企業の意識調査を実施した。SDGsに積極的な企業の割合は58.1%と上昇傾向にあり、実際に取り組んでいる企業の中には企業イメージや従業員のモチベーション向上といった効果を実感しているところもある。

 

SDGsに関する帝国データバンクの調査によると、「意味および重要性を理解して取り組んでいる」と回答した静岡県内の企業は33.3%に上った。また、「意味もしくは重要性を理解して取り組んでいる」と答えた企業は24.8%を占め、2つの回答を合わせたSDGsに積極的な企業は58.1%と昨年から2.8ポイント増加した。

 

「言葉は知っていて、意味または重要性を理解できるが取り組んでいない」は32.1%。「言葉は知っているが、意味もしくは重要性は理解できない」が6.6%、「言葉も知らない」は0.3%と認知度や重要性を感じる割合は年々、高くなっている。

 

企業の規模別では、SDGsに積極的な大企業が70.0%と最も高かった。中小企業は56.5%、小規模企業は47.8%と規模の大きさで格差がある。業種別ではサービス業が68.8%でトップ。次いで、運輸・倉庫の61.9%、小売の61.6%となっている。

 

■SDGsの効果 企業イメージの向上が38.8%でトップ

SDGsの効果を実感している企業の割合は、昨年から9.7ポイント増えて70.5%まで伸びた。具体的な効果は、企業イメージの向上がトップだった。上位5つは以下のようになっている(複数回答可)。

 

①企業イメージの向上 38.8%

②従業員のモチベーション向上 28.3%

③経営方針等の明確化 18.6%

④採用活動におけるプラスの効果 17.3%

⑤売上の増加 11.8%

 

SDGsの17目標のうち、現在力を入れている項目と今後最も取り組みたい項目は、いずれも目標8の「働きがいも経済成長も」だった。今後の取り組みについては、「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」、「気候変動に具体的な対策を」といった環境問題の項目を選ぶ企業も多かった。

 

帝国データバンクは「SDGsへの取り組みは社会課題の解決への貢献だけではなく、ビジネスチャンスの獲得や業績の改善にも結び付くようだ。一方、特に中小企業からは人材面や費用面での余裕がないといった声が依然として多かった。ペーパレス化やワーク・ライフ・バランスの推進など気軽にできることから始めてみると良いのではないだろうか」とまとめている。

 

今回の調査は6月19日から30日の期間に、県内企業771社を対象に実施された。有効回答数は318社で、回答率は41.2%となっている。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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