2023/09/10
専門家2000人が選考 オススメおもちゃに2分半回るコマ 浜松市のメーカー3年連続受賞
■シャオールの「いろコマ」 グッド・トイ受賞
色がつくり出す不思議でワクワクする時間が2分30秒続く。浜松市に本社を置く知育玩具メーカー「シャオール」が3年連続で、グッド・トイを受賞した。今回受賞したのは「いろコマ」。最長2分30秒回り続けるコマに色を重ねるおもしろさを組み合わせ、小さな子どもから大人まで一緒に楽しめるおもちゃとなっている。
グッド・トイは認定NPO法人「芸術と遊び創造協会」が普及させたい優良なおもちゃを選ぶ制度で、全国にいる2000人のおもちゃコンサルタントが選考している。今回は32のおもちゃがグッド・トイに選出され、シャオールが開発した「いろコマ」は東海エリアで唯一の受賞となった。
いろコマはコマの上面に色や模様の描かれたカードをはめて回すおもちゃで、模様や色が混ざり合う変化を楽しめる。カードは重ねると色が変わる「いろカード」、回すと形が変わって見える「もようカード」、動いて見える「うごきカード」、サインペンや付属のシールを使って自分の好きな模様を描ける「とうめいカード」の4種類15枚。カードの組み合わせ方でコマが変身するおもしろさがある。
シャオールは今までも積み木やお手玉といった昔ながらのおもちゃにアイデアを加え、遊びの可能性を広げてきた。今回も遊び方がシンプルなコマに工夫を凝らして、子どもも大人も楽しめる商品に仕上げた。コマの魅力について、担当者は次のように説明する。
「指をひねって回すコマは、どうしたら上手く回るかを考えながら自然に指先の使い方やコントロールを覚えていきます。自分で回転させることで達成感もあります」
■最長2分半回るコマ 子どもの指でもつまみやすい工夫
コマを回す満足感や色が変化するおもしろさを十分に得られるよう、いろコマは細部まで工夫が詰まっている。コマの軸は子どもの細い指でもつまみやすい太さにし、力を入れてひねらなくても回る。既存のコマと比較検証して長い時間回る重量と重心を追求。細かいバランス設定が可能な樹脂成型品の特徴を生かし、最長2分30秒回るコマを完成させた。
コマに付けるカードは、変化が大きく、組み合わせの幅が広がるデザインを試行錯誤した。担当者は「色を重ねて回転させることで起こる変化に意外性を持たせ、子どもたちの『おもしろい!』につなげたいと考えました。長く回ることで変化をじっくりと観察できます」と語った。
いろコマは5歳以上の子どもが対象。コマ1個にカード15枚、シール3シート、プレイブック1冊がついて、2750円(税込み)となっている。シャオールがグッド・トイを受賞するのは3年連続5商品目。昨年は「コロンブスのつみき いろ・かたちあそびセット」と「わっかボール」の2つで受賞している。
(間 淳/Jun Aida)